転職エージェントと聞くと、リクルートエージェントやJACリクルートメント、マイナビエージェントといった企業名を想像することだろう。
だが、転職エージェントには個人もしくは数人単位で活動している転職エージェントも存在する。
個人でやっている無名転職エージェントを活用するメリット、デメリットについて詳細に解説した。
Contents
個人の転職エージェントとは
個人の転職エージェントとは、転職エージェント会社を1人もしくは数人で経営している一匹狼的な転職エージェントだ。
転職市場自体はリクルートエージェントとDODAが支配しているものの、転職市場自体が非常に大きいため独立して未経験から転職エージェントになる人も少なくない。
現在も、金融機関を早期退職して人材エージェントに転身する人をたまに見かける。
またHR tech発達に伴い、人材紹介業を皮切りに起業する若者も見かける。
個人、もしくは少人数でビジネスを始めるにあたっては最初の資本金の用意が大変だが、人材紹介業を始めるには資本金、会社設立費用、人材紹介免許に必要な資本金は550万円程度あれば事足りる。
資金調達もしなくてよいので最初からアクセル全開でリスクをとっていこうという感じにはならない。
個人の転職エージェントのメリット
早速だが、個人の転職エージェントのメリットについてお話する。
個人の転職エージェントのメリットは、大きく3点ある。
- 営業もキャリアカウンセリングも同じ人がやっている
- 特別選考や一度落ちた企業にも再チャレンジできる
- サポートが手厚い
1つずつ説明しよう。
①営業もキャリアカウンセリングも同じ人がやっている
例えば、とある企業が「法人営業経験3年でうちの社風に合う人が欲しい」と伝えたとしよう。
うちの社風といっても、なかなかわからないので訪問した営業マンが自分で感じ取らないといけない。
営業とキャリアカウンセリング分かれていると、社風に合ったものを選ぶのが難しい。
一方で、同じ人が営業もキャリアカウンセリングも行っていると企業が欲しがっている人材がある程度わかるのでミスマッチが起きにくい。
よってあなたが個人の転職エージェントに行った際もぴったりの求人を紹介してもらえる可能性が高い。
社風にあうといった定性的で言語化しにくい部分は直接感じるしかないので、営業している人がしっかりいるとよいだろう。
ただし大手でもJACリクルートメント等は、営業もカウンセリングも同じ人が行うことがある。
②特別選考や一度落ちた企業にも再チャレンジできる
個人の転職エージェントは個人の人脈で企業の担当者と直接繋がり営業をしているため、深く相手の企業に入り込んでいる。
よって、紹介する際も強いプッシュがあれば、選考をすっ飛ばしてもらえたり、一度落ちたとしてもどうしても入りたいと伝えたら再度面接を組んでくれたりすることもしばしばある。
こうした小回りは個人の転職エージェントならではの点である。
③サポートが手厚い
大手の転職エージェントは細かくKPIが設定されておりノルマ達成のために数をこなすことになるため、1人あたりに割ける時間が少ない。
一方、個人の転職エージェントは土日対応も含めて小回りがきき、不安なレジュメの書き方も手厚くサポートしてくれることがある。
また、人材業界以外の出身で独立した転職エージェントは業界の知識を持っているので詳しく業界事情を教えてもらえる。
いくら人材業をしている人が業界のことを勉強しても実際に働いていた人にはとうてい敵わない。
そうした際に、転職サポートと一緒に業界の知識をゼロから叩き込んでくれる転職エージェントの存在は大きい。
特に金融業界で20~30年ほど働いて転職エージェントになっている人は金融のプロであるため、豊富な知識と人脈を持っている。
金融の世界は狭くバイネームで仕事を行うことも珍しくないので、人材業一本の人がなかなか手に入らない情報を手に入れることができるのだ。
個人の転職エージェントのデメリット
当然だが、デメリットもある。
- 持っている案件の絶対数が狭い
- 転職市場の情報量が大手に比べて少ない
- 転職エージェントのクオリティのばらつき
1つずつ説明しよう。
①持っている案件の絶対数が狭い
個人だとどうしても営業できる幅が狭く、周れる企業が限られてくる。
そうなると、求職者に対して提案できる求人の数も大手に比べると限られてしまうのが実情だ。
人材紹介契約を結んでいる企業に対して1年間の間に全く人を紹介しなかった場合は契約を解除されることもあるため、できる限り人を紹介しないといけない。
結果として紹介先を絞って限られた企業と深い関係を結んでいくのである。
②転職市場の情報量が大手に比べて少ない
会社として支援している転職実績数で比べたら大手に負けるため、最近の転職事情に関してもっている情報量は劣ってしまう。
大手はたくさんのサンプルがあるため、どのようなトレンドになっているかを調べやすいという実情はある。
③転職エージェントのクオリティのばらつき
人材紹介免許は社会人経験が3年あれば誰でも取れるため、キャリアに関してアドバイスしている人が必ずしも皆優秀というわけではない。
大手のエージェントであればある程度のレベルまでは研修でそろえられているし、キャリアアカウンセラーの能力が高くなくても、会社が持ついい案件で何とか対処してくれる。
一方、個人の転職エージェントはトレーニングも十分に受けていない人がいるため、転職エージェント自体の人材の質に大きなばらつきがある。
こうしたデメリットがあることは念頭に置いておこう。
大手との併用は必ず勧める
個人の転職エージェントは掘り出し物の案件や他社にはない独自案件が多数あるため、会ってほしいとすすめている。
一方で、転職エージェントの大きな流れを掴んだり転職の基礎を学んだりするためには一度は大手の転職エージェントに足を運んでほしい。
特に転職1回目の人は転職の大まかな流れと転職のお作法を学ぶために大手に行く価値は必ずある。
さらにそこから皆が知らないいい求人を見つけるために個人の転職エージェントを使えばよいのだ。
個人の転職エージェントは長い付き合いができる
個人の転職エージェントは長く付き合っていける人が多い。
会社に属している大手人材紹介会社勤務の転職エージェントだと転職することもよくあり、また人材業界からいなくなることも珍しくない。
一方、個人の転職エージェントは個人の看板で営業しているためなくなることはそうそうないし、人材紹介業は普通にやっていればそこそこ儲かるので再度サラリーマンに戻る可能性はそう多くはない。
個人の転職エージェントで長く付き合える人を見つけておくと、長期的にキャリアを形成しステップアップし続けるためにはおすすめである。
個人の転職エージェントは50代、60代が狙い目
私は転職エージェントと一緒に仕事することも多かった。
そのなかで皆が知らないような良い情報として50代、60代の転職エージェントに会うことをおススメしている。
大手のリクルートエージェントなどには50歳を超えて現場でキャリアカウンセリングを行っている人はほとんどいない。
一方、個人の転職エージェントは、別の仕事を経て、第二のキャリアとして人材紹介業をやっている人も多く、人生経験が豊かだ。
1つの業界に深く精通していることは強みだし、人間として面白い話がたくさんできるため話していていつも勉強になることが多い。
どうやったら優秀な個人の転職エージェントに出会うことができるか
優秀な個人の転職エージェントに出会うためには、ぜひともビズリーチを使ってほしい。
個人で優秀な転職エージェントはビズリーチが大好きである。
なぜなら初期のころ優秀な人達が使っている転職サイトで、年配の転職エージェントはビズリーチをガンガン使って優秀な候補者を探していたからである。
また、大手の転職エージェントも同時に足を運んでほしいのでリクルートエージェントにいってほしい。
個人は不安だけど、個人型に近いやり方で仕事を探している人は、大手人材紹介会社であるJACリクルートメントも外せない。
いずれにせよ多くの企業に足を運んで見てほしいと思う。
ではまた。