ベンチャー企業

株式会社ジョハリ代表 長島寛人氏が語る起業論「現代はどの波に乗るかが大事」

新卒でベンチャーに就職し、経験を積んで起業する若手が増えている。

今回は、慶応義塾大学を卒業後、じげんに就職し、戦略子会社のにじげんで活躍した後、起業した株式会社ジョハリの長島寛人氏に起業までのエピソード、そして、これからの展望について語っていただいた。

メディア事業や事業再生に強みを持つ長島氏のノウハウの詰まったインタビューである。

卒業4か月前に就職活動をやり直す

-長島さんは学生時代、どのようなことをしていたのでしょうか。

静岡県の出身で、静岡高校という高校を卒業後、慶應義塾大学経済学部に進学しました。公共政策に関心があったので、「GEIL」という政策を考えるビジネスコンテスト団体に所属しました。

先輩たちが引退してからは実行委員長になり、1年間かけて良いコンテストを作るために、学生団体に没頭していました。GEILを通して、組織運営の難しさ、これまでよりも良いものを作っていく難しさ、リーダーシップについて考える機会がありました。

GEILを引退後は、土居丈朗ゼミで財政金融政策の勉強に勤しんだり、日本を創り継ぐプロジェクトといった団体の代表を務めたり、リクルートのインターンで優勝し、中国に研修に行ったりして学生生活を楽しんでいました。

-その後じげんに就職したのはどういった経緯でしょうか。

そのまま就活して、国に関わる仕事や大手企業で働こうと考えていたのですが、就職活動やほかのことに嫌気がさして、突如すべてをやめてオーストラリアに海外逃亡しました。大学も休学しました。

多くの人に迷惑をかけて日本を去ったのですが、一度ゆっくり自分の人生を見つめなおすという名のもと、あったかいオーストラリアを満喫しました。

飲んで騒いで、大学生活3年目で大学生っぽかったかもしれません。半年ほどオーストラリアにいて、自分の今後の指針を考える貴重な時間でした。

就活をしてリクルートの内定を獲得後に、即日ホテル予約アプリを作りました。はじめてビジネスをしていて上手くいかなくて、インターンやビジコンで優勝できても実際のビジネス力にはほとんど関係ないんだなと知りました。

とにかく、自分で事業を作れるようになりたいと考えるようになりました。事業作り自体は自分にとって楽しいものだと感じることができたので、事業を作れる会社に行こうとしました。

そこで卒業4か月前に就職活動をやり直して、じげんに入社を決意しました。

リクルートからじげんへの入社を決意

-卒業直前に就職活動をやり直すのは勇気が必要ですね。

最初はリクルートに行こうと思っていましたが、学生起業を経て、もっと事業を作れる環境があるのではないかと思い、改めて納得のいく会社探しをしました。

内定をいただいたリクルートにはご迷惑をおかけする形になってしまいましたが、納得のいく就職活動ができたという点では良い判断でした。

-就職活動を改めてするうえで重要視した点は何でしょうか。

起業の最短ルートになれる道を探していました。起業の最短ルートとして考えていたのは、
新規事業を作る経験
社長からの質の高いフィードバック
があることを条件に企業を探しましたが、じげんがまさにぴったりでした。

-じげんはどういった点がよかったでしょうか。

まず、平尾社長がすごいと思いました。

平尾社長のように将来なりたいと思えたのは決め手の一つとして大きいです。

平尾社長の知識量や頭の回転の速さ、そして経営者としての風格というか覚悟というか、とにかくすごい社長ということが一目でわかるようなすごさに惹かれましたね。

そして、じげんという会社は、バッターボックスに立つ機会が多く、正しいバットの振り方を教えてくれるところだと感じました。

実際入社後にも、リスクを取って事業を任せてくれたので、入社前に思い描いていたものと近いと感じましたね。

-先ほど事業作りが楽しいとおっしゃっていましたが、どういった点が楽しいと思ったのでしょうか。

ホテル予約アプリを作る過程で、普段ユーザーとしてはホテルをインターネットで探して予約するという一面しか見ていませんでした。

しかし、自分たちで予約アプリを作ってみて気づくことがいくつもありました。

各ホテル、ネット予約サービスの会社、旅行代理店、予約管理のシステム会社、ユーザーと様々なプレイヤーがたかがホテル予約1つに介在していて、ビジネスの成り立ちを知ることができました。

ビジネスは奥深いし、当時の自分では全く太刀打ちできないなと感じました。

学生起業は大失敗に終わった

-学生起業をし続ける選択肢はなかったんですね。

ホテルの即日予約アプリは、結果的に大失敗に終わりました。その後、起業を続けるということは頭に思い浮かびませんでした。

失敗した理由としては、ニーズがそもそもなかったり、商流やプレイヤーがたくさんいるなかで、どこを押さえたらビジネスが動くかわかっていなかったり、大人の事情をわかっていなかったりで、アプリをリリースすることすらできませんでした。

応援してくれた周りの人に申し訳ない気持ちでした。学生団体の延長ではビジネスは上手くいかないと痛感すると同時に、起業して成功している先輩や、平尾さんのことをますます尊敬するようになりました。

ただし、この学生起業の経験があったからこそ、今の自分があると思っています。

-失敗した理由をもう少し教えてください。

振り返ると、市場選択とタイミングが悪かったです。海外に同様のサービスがあるから輸入したらいけるだろうという甘い考えでした。

すでにじゃらんをはじめ多くの会社が参入障壁を作っていたため、後発で参入するには難易度が高いと思い知らされました。

じゃらんは当日予約に特化しているわけではなかったので、当日予約なら敵がいないと思っていましたが、よくよく調べるとじゃらんには当日予約の機能がありました。

マーケットサイズが大きいものの、すでに競合が入っており、新たに参入する予知がなかったのです。海外のビジネスをただ輸入するだけではだめだと気づかされました。

-市場選びを強く意識するようになりましたか。

前職の経営陣と話していても、マーケット選定がビジネスの成否を大きく決めるのではないかと感じました。

入社後、事業をある程度成功させたときも、なぜ伸びたかわからなくて、後でで振り返ってマーケット選定が良かったと気づかされました。

じげんでは新規事業を担当

-じげんに入ってからはどのようなことをしていたのでしょうか。

じげんでは、事業づくりを志願していたので、入社後すぐに、にじげんという子会社の担当をしました。

にじげんでは占い事業を担当しました。占い事業は集客が必要で、集客に広告を利用すると、1ユーザーあたりの獲得コストが高騰していました。そこで、集客を行うためのオウンドメディアのようなものを立ち上げました。

いきなり事業を任せていただき、どうしようか毎日頭に汗をかいて考え抜きました。メディアは、頻繁に更新をできるような体制を作り、数か月後にはメディアだけで収益化できるようになりました。

学生時代に組織作りに関わっていたので、どうやったら自分がいなくても回る体制になるかを考え、オペレーションを最適化していくことでメディアの運営体制を構築することができました。

一方で、肝心の占い事業自体はなかなか事業が伸びずにいました。

他の領域から成功事例を導入することで事業を成功へ

-具体的に事業をどうやって伸ばしていったのでしょうか。

事業を見直して、何が事業の肝なのかを考え直しました。占いといっても、予約をして電話で相談をするモデルだったので、占い以外の事業から学べることはないか徹底的に分析しました。

予約して、担当を指名して、サービスを提供してもらうというモデルは、美容室やマッサージに似ているなとあるとき気づきました。

そこで、自分がマッサージ店の経営者なら何が大事か見つめ直しました。

マッサージ店をめぐってみて、繁盛しているマッサージ屋は、予約が来ても大丈夫な数のマッサージ師がおり、かつ質の高いサービスを提供していました。リピート率が肝のビジネスなので、また来たいと思えるかどうかは供給サイド(仕入れ)の品質が最重要だと感じました。

占いもそうですが、確実に需要がありユーザーが存在する市場においては、需要を作り出すのではなく、高品質なサービスを安定的かつ継続的に供給できる体制こそが差別化を生むのだと気づきました。

そこから占い師を安定的に確保し、サービスの質を向上することに着目することで自ずとユーザーはついてきてリピートされるようになりました。

盲目的にとにかくユーザーを集めるのではなく、一歩下がって俯瞰的に、何がビジネスの肝になるかを考えることが大切だと身をもって学びましたね。

-新規事業を通して学んだことは何でしょうか。

数えきれないほどあります。特に、社長をはじめとした前職の経営陣からのフィードバックで学ぶことが多かったです。

例えば、市場をマクロで見た時にどこに着目すべきなのかという大局観のようなものに関して、前職の経営陣はとびぬけた嗅覚をもっていました。

また、事業を見るうえでほかの領域の事業から応用できることがないかという応用する思考も習得できました。

他にも、自分がやる領域の事業プレイヤーやサービスについて詳しく知る姿勢が必要だと学びました。新しい事業領域に展開するときは、界隈の主要会社・サービス・キーマンは、まず知り尽くして当然です。

後発で新規に参入するときは業界に浸かり、事業領域・競合を大好きになろうという姿勢は今でも大事にしています。

私は占い業界は未体験でしたが、当時は占いサービスを利用して占いを利用する人の気持ちになりきることを徹底しました。

同時に、競合の占いの事業者側の気持ちにもなって両面から思考をめぐらすことで、優れた解決策を見つけようとしました。

立場に関わらずチャンスを与えるじげん

-振り返ってみてじげんという会社はどうでしたか。

じげんは若手をはじめ、やる気と能力がある人には事業をどんどん任せていく姿勢があります。

若い故に失敗することもあるのですが、失敗を責めるような風土ではなく、改善してもっとよくしていくにはどうしたらいいかを考えるカルチャーがあります。

にじげんについては、入社2年目から経営を任され、事業責任者として事業部門と人事などのコーポレート部門も見ていました。

短期間でも成果を出すことに強くコミットし、3か月前と同じことをしていないか?ということは強く意識するようになりました。

人の可能性を開くことを大事にしている

-ジョハリを起業した経緯を教えてください。

もともと起業するつもりでしたが、にじげんで経営者としての経験を積むことができたと思っていたので、補助輪を外して自分がチャレンジする番だと考えるようになりました。

今振り返ると、起業に必要な経験は足りなかったですが。

圧倒的な成果とは言えないまでも、事業作りの経験ができたこともあり、かねてから考えていた起業という選択肢をとりました。

また、弟が学生時代からにじげんでインターンをした後に起業し、会社を大きくしていたので、弟に負けてられないなと思い、起業への気持ちがますます強くなりました。

弟は渋谷に立派なオフィスを構え、現在も成長しています。

-創業メンバーの役員はどうやって見つけたんですか。

例えば、創業メンバーに田螺という者がいます。

田螺はにじげんでインターン生でしたが、社員以上のパフォーマンスを出していたので、優秀な人と働きたいと思い誘いました。彼は、一度ほかのベンチャーに就職して社会人として働いていましたが、一緒に起業をしようと誘いました。

-ジョハリ社のビジョンを教えてください。

ジョハリは会社として人の可能性を開くということを大事にしています。

人の可能性を開く体験でいうと、5歳下の弟の事例があります。

弟には大学に入ったらITだよ、ベンチャーだよ、起業だよと言って、私が事業責任者をしていたにじげんでインターンとして採用してベンチャーの環境を与えたら、そこからは楽しく事業に取り組み、その後、起業に挑戦していました。

今ではそれなりに大きい会社になっています。

弟も大学に入るまではベンチャーに関心があるわけではなかったのですが、環境を与えることで、起業家としての道が開けたので、人は環境次第で大きく変わるのだな思いました。

ベースとなる地頭はありますが、同じ慶應の学生でも、どういった環境で大学4年間を過ごすかでその後の人生が大きく変わるものだと気づかされました。

また、可能性を開く点だと、人のフィードバックを受けるのは耳が痛いのですが、フィードバックを聞き入れることで器が大きくなっていくと思います。

フィードバックを聞き入れるためには、自己開示していく必要があります。

弟が自分のポテンシャルを引き出すことができたように、私自身も色々なフィードバックを素直に受け入れて、もっと自分のポテンシャルが引き出せるようになりたいです。

また他のメンバーのポテンシャルを引き出せる存在でもありたいです。

-起業されてみていかがでしょうか。

にじげんで経営には携わっていましたが、より経営者としての意識が強くなり、事業を成長させたいという思いにあふれています。

事業で成功させるためには、何が大事か1日単位で考えています。今はすべて仕事にフルコミットという状態です。

また、にじげんやじげん社での経験はとても活きています。再現性もあることが多いです。

しかし、わかっていなかったものとしてはBSを見きれていませんでした。

良い意味でも悪い意味でも事業だけに向き合っていたので、コーポレートの部分や、じげんというブランドがある部分での採用の部分は、看板がないなかで起業して、気付くものが多かったです。

資金調達の面もしかりで、自分でどうやってお金を集めたらいいのかと考えるようになりました。

自社で事業を始めることだけがビジネスではない

-ジョハリではどのようなビジネスで事業を始めたのでしょうか。

受託ビジネスと自社メディア事業の2つを始めました。自社メディアは、自己投資産業と呼ばれる英語学習や筋トレなど、自己成長につながるものの領域のメディア運営をしています。

例えば、The trainingというトレーニングサイトを運営しています。

受託ビジネスはWEBコンサルティング事業を行っております。

-ジョハリ社は特にWEBコンサルの領域に強いですよね。なぜWEBコンサルティングに携わるようになったのでしょうか。

当初は自社メディアのみでの事業を考えました。

しかし、自分たちが提供できるものが何かと考えたときに、すぐに世の中に提供できる価値があるのがWEBコンサルティング領域だと考えました。

例えば、現在、ジムのコンサルティングをしています。

当初は我々のメディアからユーザーや見込み客を送ることを考えましたが、こちら側で送客するだけではなく、お客さんが自分たちで集客する仕組みを作ってあげることのほうがお客さんにとって価値があるのではないかと思いました。

経営目線に立ったときに、マーケティングの人材が不足しているので、お客さんのCMOとなる存在になればよいと考えました。

そこで、現在は、コンサルティングのなかでもマーケティング戦略を考えて、根源的に必要なものをサポートし、例えば、自分たちで広告運用や集客チャネルの策定をできるサポートをしています。

-メディア運営もされていますが、具体的にどのようなことをしているのですか。

塾予備校ナビという塾や予備校を探すポータルナビの運営をしています。

塾予備校ナビは文字通り塾の情報が掲載されているサイトです。

2019年3月から塾予備校ナビを買収し、運営に携わっています。StockSunという会社と合同で事業を行っています。

塾領域では強力な送客メディアがありましたが、塾ごとの課題として、送客の質が悪いということがありました。

現在の塾業界の集客領域に課題があるなと感じていました。集客の質を上げて、健全な競争になればもっとよい業界になっていくのではないかと考えて参入しました。

競合と正面から戦うという発想ではなく、競合と切磋琢磨しながら業界を健全化したいと思っています。

-0から立ち上げるのではなく事業譲渡というスキームにしたのはどうしてでしょうか。

かつて、にじげんでは占い事業の譲渡を経験していて、すでに知見がたまっている会社や事業を買ったほうが、大きなインパクトを残せると思ったからです。

基盤があるなかでやるのと、0からやるのではスピードも異なってきます。

インターネット領域のノウハウがまだ使われていないけど、ノウハウを注入したら1のものが100になっていくと考えているからです。

成功したWEBマーケ体験があるからこそ、今回も0からの立ち上げではなく他社でやっていた既存の事業を伸ばすことに着目しました。

-人員も買収した形だったのでしょうか。

私が現在行っている塾予備校ナビに関しては、サイトだけの買収だけになりました。社員自体は譲渡になっていないので、既存のお客さんだけ引き継いでいる形です。

事業の肝となる部分を洗い出し、新しい付加価値を考えることをしています。

にじげんの時代に買収した事業がありますが、WEBの力で伸ばそうとしても伸びなかった経験がありました。

先ほども述べたように、ユーザーを集客してもサービス提供側の占い師が足りないという経験があったからこそ、どこが事業を伸ばすうえでポイントなのか判断する力がつきました。

WEB業界におけるPEファンドへ

-WEB業界のPEファンドを目指しているのでしょうか。

そうですね。PEファンドのような形です。

事業には価値があまり評価されていないものが多くあります。眠った価値を掘り起こして価値を上げていきたいと思っています。事業価値が低いものにチャンスがあるので、そうした事業をもっと発掘していきたいです。

-評価があまりされていない事業が眠っている業界はどういうところありますか。

集客でASPを利用してアフィリエイトを行っている領域でないところですね。

塾もそうですし、ライフエンディングや、パーソナルジムの領域はアフィリエイトが発達していないので、集客に困っており、これから集客支援をすることで事業はもっと伸びていくと思います。

フリーランスの活用が現在の流れ

-年収チャンネルのStockSunの株本さんと事業提携していますが、なぜStockSunと組んでいるのでしょうか。

フリーランスの活用という新しい流れがあるなかで、その流れにもっとも乗っているのがStockSunであり、また、彼らの思いと共感する部分があったからです。

個人でメディアを作って億万長者になれた時代がありましたが、現在は個人で突き抜けきれず、組織として資本力が必要な時代になってきました。

また、別の視点で、優秀なフリーランスに対して正当な報酬を払いながら、優秀な人材を獲得していくことに価値があると感じ、時代の流れに乗っているStockSunから得るものが大きいと思ったからです。

-StockSunを知っていたのはどうしてでしょうか。

M&Aのイベントで株本と出会いました。株本のことはよく知らなかったのですが、全員が年収1500万円超えの会社というのは知っていたので、事業面で提携できないか相談させていただきました。

株本と話すなかでフリーランスの仕組みがわかってきて、大きい波だと感じました。

受託ビジネスではStockSunにお世話になっている

-受託ビジネスの話に戻りますが、受託は売上を増やす手段の1つとして取り組んでいる会社が多いですよね。

受託ビジネスをやるのも資金調達の1つだと思っているので、現在は受託ビジネスも継続的にしています。

後は、キャッシュフローの安定性がありますね。

外部から株式による資金調達をせず、資本がない状態では、リスクを過度に取り過ぎるより、受託で安定感のあるやり方が自分には向いていると思いました。

-受託の1本目はどうやって見つけていったのでしょうか。

先ほど話した株本が受注したものを当社に発注してもらうという形でお金をもらいました。

そこでお客さんの満足度を高めていくなかで、安定して仕事が続くようにしています。

株本からは、受注の方法から受託の仕事の続け方まで一通り教えてもらいました。現在は株本からも仕事をもらいつつ、自社でも開拓できるようになりました。

-お客さんの満足度を高めることはどうしたらいいのでしょうか。

長期的には事業が伸ばすことが大事です。

後は結果だけではなくプロセスが大事になってきて、お客さんに何かあったときにご相談いただけるパートナーシップが大事だと思います。

ジョハリに頼めば大丈夫という安心感が大事です。結果が大事であるのは大前提ですが、プロセスも大事です。

手の届く範囲のことは変えたらいい

-長島さんが一緒に働く人に求めることはなんでしょうか。

一緒に働く人は自責できる人であってほしいです。スタートアップやベンチャーはアグレッシブに変化することが多いので、ともすればできないことばかりが多いです。

自分の動きで、努力次第で変わります。市場が悪いなら変わればいい、上司が変わるなら変えたらいいです。

手の届く範囲は変えられるのがベンチャーやスタートアップの魅力だと思うので、そうした環境のなかで自責して問題解決できるような人に来てほしいです。

-学生インターンもいますが、学生インターンはどのような基準で採用していますか。

自分の頭で考えられる人を採用しています。考えることが遅くても納得するまで考える人が重要です。

後は本質的な素直さが必要です。少々生意気でも、本質的に素直な学生は納得したら成功に向かって動くので、そのような学生と一緒に働きたいと思っています。後は、根柢の地頭が必要です。

-普段から一緒に働く人に対してはどのようなことを接するときに心がけていますか。

うちで働く人はジョハリの環境に何を求めているか、そしてジョハリからは何を提供できるかの一致が大事だと思います。

究極的には利害の一致があるから働いているのだと考えています。お互いビジネスパートナーとしてWinWinであることが重要だと思います。

そうしたものをベースに、愛情や義理があります。

そのため、自己投資をする産業に関わる事業にも取り組んでいます。

フリーランスの方にもチャレンジングな機会を提供

-会社としてフリーランスの方もジョハリの組織の中で活躍していますよね。

フルタイムのメンバーもいますが、フリーランスで当社に参画している方もいます。

フリーランスは新しい仕事がないとスキルが伸びないのですが、フリーランスの方にもチャレンジングな仕事をお渡しして、彼らにとっても能力の開発機会を与えるようにしています。

フリーランスだとそれなりに高いお金はもらえますが、スキルを伸ばす場面が不足しているなと自分自身がフリーで仕事を受けて感じていたので、スキルを伸ばす機会を提供しています。

-具体的にフリーランスへ提供できる新しいこととはどんなことがありますか?

例えば、前職のつながりでマネタイズ支援をしてくれた広告代理店の方がいました。

その方の仕事のがんばりをみて、広告代理業以外にも通じる普遍的な能力があると思ったので、仕事のスコープを伸ばしていって、メディアのディレクションなど、色々なメンバーをたばねて行う仕事をやってもらっています。

これまでやっていなかった領域をフリーランスの立場で挑戦していただいております。

-ポテンシャルはどうやって見抜くのでしょうか

面接では限られているので、一緒に働いて気付く部分が大きいです。

面接で見抜くとしたら、なんでそういう風な決定をしたのか、根底にある価値観は何かを聞いて判断するようにしています。

マーケティングが事業のボトルネック

-今後のジョハリの事業展開をどのように考えていますか。

最初はメディア事業でいきます。

特定業界に関しては、IT人材、特にマーケティング人材が足りないので、マーケティング支援に携われたらと思っています。

お客さんにとって必要なシステムを作り、マーケティングツールを通してお客さんの事業価値向上に貢献したり、ジョハリ社からマーケティング支援人材を送る形も考えています。

業界によってマーケティングの課題は変わってくるので、業界特化型でマーケティング支援をしていきたいです。

特に現在は、塾や自己投資産業に近く、教育や人の成長に関わる部分のマーケティング支援をしていきたいです。

-マーケティングが事業のボトルネックだとに気づいたのはどうしてでしょうか。

一緒に事業提携しているStockSunの代表である株本と話して気づいたのですが、ユーザーをとりまく環境は目まぐるしく変化しています。

サービスベースで見ても、Youtube、Facebookなどから最近はTikTokなどもでてきています。

マーケティングの広い範囲で見るとテレビも影響力がまだまだありますし、ユーザーが色々アクセスするチャネルがあるなかで、どういったチャネルにアプローチをどれくらいの予算でやったらいいのかというマーケティングミックスの策定に価値があると感じました。

SNSで運用して、集客して最後はLINEでコンバージョンするパターンもあれば、最後は電話、またはイベントにコンバージョンさせるなどと横断的に考えて最適解を探していく必要があります。こうしたことを事業会社側で考えられるようになるとよいなと感じています。

ベンチャー転職には覚悟を

-ベンチャー転職しようとしている方にアドバイスはありますか。

覚悟があるかが大事です。

ベンチャーは分厚い福利厚生や、終身雇用という形で何か守ってくれるわけではありません。

給料に関しても、高学歴で大手に行ける人からすると高くないところが多いです。自分で生きていく、自分でスキルを身に付けていくという覚悟が必要になってきます。

ベンチャーは思っている以上に誰も手とり足取り教えてくれません。

フィードバックを自分から求めて自分で成長をしていかなければなりません。

また、変化の激しいインターネット業界においては、勉強していたことが使われなくなることもあります。変化についていけるか、そして自分で自責して波に乗れるかが大事ですね

-ベンチャーに就職したばかりの方がスキルを身に付けるうえで意識することがあれば教えてください。

前職で言われていたことなのですが、100点をとれといわれたときに1000点をとることを意識することです。

100点と120点では大きな差が生まれませんが、100点をとる戦略ではなく1000点をとろうとすると、思考が大きくなり、大きな変化を生むことができるようになります。

ゲームルールを変えられないかを考えることで突き抜けることができます。高次元から考えていくと、1000点とる意識でやったら、600点にはなるので元の100点をとるところからは大きくなると思います。

目標設定が大事になってきます。既存の1億円ある事業を1.5億円にしてくれといわれたら、この事業を10億円にするにはどうしたらいいかを考えるとよいです。

少し事業を伸ばすとかそういう次元とは別の視点から考えることになるので、結果として経営者目線になれるはずです。

ジョハリ社という波に乗ろう

-ジョハリ社に興味を持っている方にメッセージをください。

この時代においては、どの波に乗るかが大事です。

頭が良くても、波が来なければ意味がありません。オリンピックにこれから出たいと考えたときに、そもそもオリンピック競技にならないものを練習しても意味がありません。

好きなものはなかなか見つからないので、大きな波に乗ってみて、やってみるなかで好きなものが出てくるはずです。

我々であれば、マーケティング、フリーランス、ITの波に乗っていくことで気づくことがあります。

ぜひそこで一緒に波に乗るなかで好きなものが見つかりますし、ジョハリ社が波という存在でありたいのでぜひお待ちしています。

ジョハリ社ホームページ

-ありがとうございました。

編集後記

慶應義塾大学を卒業し、あえてベンチャーをキャリアとして選択した株式会社ジョハリの長島寛人氏にインタビューを実施した。

新卒ベンチャーというのは、強い意志がないと大成しない。

一方、強い意志があり、目標を常に設定できる人にはいい経験となり、長島寛人氏のように起業につなげることができる。特に最後の「波に乗れ」というメッセージは印象的だった。

株式会社ジョハリ社に興味がある方はぜひ連絡してほしい。