職種別アドバイス

トップエンジニアの転職を手がけるプロフェッショナル転職エージェント「デカルトサーチ」に取材

エンジニア転職はなかなか実現が難しい。

今回は、日本で10年以上にわたり人材業に携わっているデカルトサーチにお話を伺ってきた。

デカルトサーチは、フランス出身のアモニック兄弟によって設立された。

アモニック兄弟は東京工業大学大学院で計算工学を専攻しており、技術にも長けているエンジニアである。

優秀なエンジニアの転職を中心に扱うプロフェッショナル集団がデカルトサーチだ。アモニック パスカル氏や、アモニック ジュリアン氏にお話を伺った。

フランスから兄弟で日本へ

-ご経歴を教えてください。

我々兄弟は、フランスで生まれ、フランスで育ちました。パリ近郊のフランス北部の街の出身です。ちなみに双子の兄弟です。

グランゼコールに通い、電気電子工学を専攻していました。その後、兄弟で日本にわたり、東京工業大学大学院に入学し、計算工学を専攻しました。

-日本の大学院に留学したのはどうしてでしょうか。

実は母が日本人であったので、日本には関心がありました。フランスで育ったので、日本語ができるわけではなかったのですが、新しい文化を学び、新しい言語を習得したくて、ゆかりのある日本を選びました。

後は、音声認識の技術を学びたかったのもあって、日本の東京工業大学が強いということもあって日本への留学を決意しました。

-修了後はどういったキャリアを歩まれたのでしょうか。

大学院を出て、兄弟で初めてキャリアが分かれました。弟のアモニック ジュリアン ユーキはフランス系企業のシュナイダーに就職して、エンジニアやセールスの仕事をしていました。

私、アモニック パスカル ヒデキは証券会社に入り、外為オプションのソフトウェアのサポート業務を行っていました。

優秀なエンジニアの支援を志し起業

-その後、起業したのはどうしてでしょうか。

企業経営をしてみたかったというのがあります。その中で人材業を選んだ理由は、技術を理解していないために転職希望者にいい求人紹介ができていないという課題感を持っていたからです。

我々は、エンジニアリングを中心に技術への理解があったので、エンジニア、その中でも優秀なエンジニアのサポートをすることは意味があることではないかと考えました。

-エンジニアのなかでもトップ1%に入るといわれる優秀なエンジニアを中心に転職支援をされていますよね。

世界に大きな変革を起こせるような人材をサポートすることこそが世の中に大きなインパクトをもたらすと考えていました。

例えば、TwitterやFacebookという今や世界的な企業になっている会社も1人もしくは2人のハッカーが作ったものです。

たった1人でも優秀なエンジニアがいると、大きく世の中が変わっていきます。

世界を変えたいと思っているエンジニアで、科学の知識や計算工学やソフトウェア工学の知識がある人は革命を起こせる可能性があると考えています。

我々は、特にコンピュータサイエンス領域に関する知識があったので、コンピュータサイエンス領域、特に、アルゴリズムの設計や最適化に関する人材に注目していました。

-どのように普段から、優秀なエンジニアにアプローチしているのでしょうか。

紹介で応募いただける方もいます。以前転職支援した方のご紹介ですね。

後は、個人レベルでもいいので自分でサービスを作って、世の中に小さくても影響を与えている人に声をかけることもあります。

LinkedInなどの転職用ツールも使いますよ。我々もエンジニアなので、Githubを見せていただいてどのような方か見ています。日本人も外国人もアプローチしています。

そして、どのような方であっても、問題解決をしているかをチェックしています。

ハッカーは意味のある問題解決をしてこそ価値があります。意味のない問題を解決しても価値がないので、インパクトのあることをしているかは見ています。

優秀なハッカーは解決したらインパクトのある問題を発見するのも上手ですね。

WEB系ベンチャーへの実績が多数

-デカルトサーチでの優秀層の転職支援の事例を教えてください。

そうですね。長年日本でハッカーを中心とした転職実績があります。最近もスタートアップにCTOの転職支援を行いました。

プロトタイプはありましたが、資金調達がなかなか進んでいない状況だったスタートアップに、優秀なエンジニアを紹介して、プロダクトをアップデートして、またエンジニアが入ったこともあって、大きな資金調達をすることに成功しました。

CTOが決まらないと資金調達が決まらない例があるので、優秀なエンジニアを確保することは経営課題にもなっています。

優秀なハッカーを探してくれと頼まれて成功した事例です。ほかにも転職事例はいくつもあります。

スタートアップだけではなく、すでに上場して大きくなっているWEB系ベンチャー企業に対しても、トップクラスのエンジニアの転職支援を行っています。

我々は日本人だけではなく世界中にネットワークがあるので、優秀なハッカーを世界中で探しています。

-パスカルさん自身もフィンテックビジネスに知見もありますし、ビットコインの投資もかなり早い段階の2013年ごろから行っておりますよね。

ビットコインが注目を浴びたときに、中央銀行の制度が変わるのではないかと予想したんです。ちょうど金融危機があったこともあり、ビットコインの値段が上がったので、チャンスがあると思いました。

そして、ビットコインには裏側にブロックチェーンという技術が使われており、ブロックチェーンの可能性を感じました。

ブロックチェーンも業界として成り立つと思い人材紹介を始めました。例えば、bitFlyerは社員が2名くらいの段階で人材紹介をしました。

まだ会社としては大きくなっていませんでしたが、業界的にも伸びる会社だと思いました。

当時、世界中で見ても、ブロックチェーン人材に特化して人材紹介している会社はなく、もちろん日本では1社もありませんでした。今でこそ、日本でもブロックチェーン人材に特化した紹介はありますが。

私が、ビットコインなどのミートアップなどに参加して、初期の段階からギークなビットコインインベスターとつながっていたので、こうしたつながりも大きかったように思います。

-年収を上げるためにはコツはありますか。

英語ができることは、エンジニアであっても今は重要な点になってきています。日本のベンチャーでも、優秀なエンジニアを確保するために日本語の話せない外国人エンジニアを採用しているので、そうした職場だと英語ができることが重要です。

英語ができると世界中の企業から求められる人材になり、世界中から求められる人材は、オファーの金額が自然と上がってきます。

ブロックチェーン業界が熱い

-ブロックチェーン業界に転職している方は、ブロックチェーンのバックグラウンドがなくても大丈夫なのでしょうか。

大丈夫です。ブロックチェーンエンジニアに求める基礎スキルがあったら大丈夫です。セキュリティの分野や分散型に関する知識などですね。

-ブロックチェーン業界の現状をどうみていますか。

ブロックチェーンはまだユースケースがない状況ですが、ユースケースが見つかったら爆発的にニーズが発生するはずですので、これから業界が盛り上がっていくでしょう。

ビットコインに興味はないが、ブロックチェーンには興味があるという方は多いですね。

-ブロックチェーン以外だとどういった領域に着目していますか。

最近はAIも面白いですね。

チャットボットや、自動運転や、自然言語処理やOCRといったところ、音声認識の技術も面白いですね。機会学習の領域に関しては、サービスにもなっているのでホットな分野でしょう。

後は、ペイメント周りも面白いですね。

-エンジニアにとってよい企業として注目している企業はありますか。

有名な企業だと、スマートニュースさんは計算工学の知識を持っているエンジニアが多くいたり、英語だけしか話せない人を採用したりと、世界中からタレントを集めているなと思います。

後は、私の友人のアイスランド人で東工大の博士出身の方が経営しているe-learningの会社は、エンジニアにとっていい環境だと感じています。

成果にこだわって、有給休暇もとりやすく、エンジニアにとっては働きやすい環境なのではないでしょうか。

マネジメント力と技術力がエンジニアの鍵

-日本で働くと考えたときに、年収1,000万円以上を得るためにはどうしたらいいでしょうか。

マネジメントととがった技術力があると年収1,000万円を超えます。

ただ、若手でも1,000万円を超える年収を日本で獲得している方の中には、マネジメントはからっきしでも、とがった技術力だけで、その年収を達成してる方もいらっしゃいます。

ストックオプションでもらう分も含めると、1000万円どころでない年収をもらえることはあります。

-希少価値がある領域をどうやって見つけていけばよいですか。

まずは興味を持っている分野を見つけることですね。後は、アメリカのスタートアップをみて、資金調達が多い領域に注目するのがよいですね。

例えば、スペーステックのようなミスが絶対に許されない領域におけるエンジニアは希少価値があります。宇宙に飛ばすロケットの計算にミスがあると問題なので、こうした領域では需要があります。

-セールスエンジニアのような領域でも高年収を獲得できますか。

ありますね。顧客の満足度を上げるための技術力を生かした営業などは、コミッション制を採用していることもあり、年収が高くなることもあります。

日本のエンジニアの方へのメッセージ

-日本のエンジニアにメッセージありますでしょうか。

エンジニアと同じレベルで転職エージェントとして話したいという方であれば、我々は自信を持っています。エンジニアのキャリアの描き方については、エンジニア目線で、アドバイスできます。

また、常に新しいopportunity を持っているので、簡単にはアクセスしにくい情報であり、かつ新規性のある情報を提供しています。

日本経済の活性化をしたいとも考えているので、日本を一緒に良くしていけたらうれしいですね。

編集後記

今回は、デカルトサーチにお話を伺ってきた。

エンジニア転職には、転職エージェントに技術を理解できる人がいないという問題があった。

パスカル氏やジュリアン氏はエンジニアというバックグラウンドもあり、優秀なエンジニアと常に接触しており、トップクラスのエンジニアにとっては良いエージェントだと感じた。

また、彼ら自身が優秀なエンジニアと会うことに喜びを感じており、バックグラウンドを生かして人材業をしている希少な例であった。興味がある方はぜひ私まで相談してほしい。

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