転職活動全般

CTOへ転職成功!30代CXOクラスの転職事情を聞いてきた:「研究ではなくビジネスで成果を出すことに対して目線が向いていかないといけない」

ベンチャー企業のCOOやCFO、またCTOのポジションで転職したい人も多くいるのではなかろうか。

今回は、ベンチャー企業のCTOに転職を成功された30代の方に取材を実施した。不慣れだった転職活動の過程を教えていただいた。

当サイトを参考に転職活動を始める

-経歴を教えてください。

大学院卒業後、大手企業で社内SEのような仕事をしていました。その後、知人が立ち上げたベンチャー企業にCTOとして参画し、数年働きました。そして、現在働いているベンチャー企業にCTOとして転職をすることができました。

-転職のお話をお聞かせください。どのようなスケジュールで転職活動を行ったのでしょうか。

実は、このサイトは初期のころから見ていました。転職活動のhow to記事でビズリーチへの登録をおすすめしていたので、ゴールデンウィーク頃にビズリーチへ登録しました。

-当サイトを読んでくれていたのですね。ありがとうございます(笑)

ビズリーチ経由で、6月頭から転職エージェントに会い始めました。途中からレジュメを書き足し始め、さらにスカウトが来ました。

このサイトの記事で、エージェントに10人は会えと書いてあったので、片っ端から会っていきました。何せ初めての転職活動だったので、転職エージェントと会うのも初めてでした。

エージェントの質は人によりけり

-会ってみてどうでしたか?

まず、大手で名前の知れたところから、全然聞いたことがない個人でやっている転職エージェントまで15名程会いました。大体は、カフェに呼び出されてお茶をする感じでしたね。

30代半ばにして初めて転職エージェントを使いましたが、転職エージェントは会社というより担当者次第だと思いました。話していく中で自分と合う合わないがはっきりと分かっていきました。

調子のいいことばかりいう人もいれば、人として信頼できそうな人もいるなという印象でしたね。結局ビズリーチ経由で15人会いましたが、最終的に応募した際に使った転職エージェントは2社だけでした。信頼できる転職エージェントだなと思った方のところから応募しました。

たくさん連絡が来たので、転職エージェントにご飯をおごってもらって様々雑談しましたね。また、ビズリーチは企業から直接連絡が来たので、エージェントを挟まない直接応募もありましたし、エンジニアの勉強会で知り合った人の紹介で企業に話を聞きに行くこともありました。

転職サイト以外では、エンジニア勉強会のつながりが大事でしたね。

-転職エージェントのエンジニアに対する技術理解はいかがでしたか。

転職エージェントにWEBエンジニア関連の技術を分かる人はいなかったので、15人会う中で大事にしていたのは、人間として信頼できるかどうかでした。また、紹介してくる案件が信頼できそうかも見ていました。

ただ、信頼できなさそうなエージェントでも他社にない求人を持っている場合もあったので、必ずしも人だけを見ればいいというわけではないです。

-何社ほど受けましたか。

カジュアル面談含めて30社ほど受けました。

-30社もですか!?

1,2社カジュアル面談に行ったのですが、時間をだいぶかけないと無理だなと思いました。転職活動って時間がかかるものだと知らなかったので、本腰を入れて転職活動をすべきだと決意しました。

なので、カジュアル面談を2社行ってから会社に退職をしたいと伝えました。そのため有休を少しずつ取りながら転職活動をしていました。

結局2ヶ月くらいカジュアル面談を繰り返しました。若手でもないので、3社くらい受けてサクッと受かる気もせず、片っ端から情報収集をして行動しないといけないと考えていました。

リクルートやDeNAといった大手企業の技術職のマネージャーから、小規模スタートアップのCTO職まで様々受けていきました。

新しいチャレンジを求めて転職を決意

-退職を伝えて転職活動を始めるのもすごい決断ですね。

最初は夜や朝に面談を設定していたのですが、選考が何社か進んできたら、これは無理だと思いましたね。昼間にも面接が入りますし、夜だけだと受けられる企業が限られてくるので。

結果、転職活動に専念し、最終的に6社ほど内定を獲得しました。オファー金額も、ポジションもバラバラです。

-面接では何を聞かれたのでしょうか。

長年、前会社で採用をしていましたが、それと変わりませんでした。どういう仕事をしてきたかだったり、仕事の実績等の話を掘り下げていったりという普通の面接ですよ。

-なぜ、前職を辞めたのでしょうか。

新しいチャレンジをしたかったんです。世の中に新しいものを作り出していきたいという思いがどんどん強くなっていきました。

もちろん前職でも新しいものを作っていたのですが、限界があるなと思い、新しい分野でより世の中に新しいと言われるものを作りたいという思いが強くなりました。

少なからず、経営陣との不一致もあり、やりたい方向性の違いもありました。

-業界を変える転職をしたのはなぜでしょうか。

単純に分野を変えて違う事業領域で挑戦したかったという思いと、現在働いている会社が取り組んでいるビジネスに成長余力があったのと、市場が大きいので大きいビジネスになるのではと可能性を抱かせてくれました。

また、経営陣が合理的な考え方をして雰囲気が合いそうだなと感じました。WEB系だと学生ベンチャーのように勢いがあって、イケイケといった感じの雰囲気の会社もありますが、そこは自分には合わないと思ったので成熟している会社を希望していました。

未知のものを学ぶ力と何事にも好奇心を持つことが重要

-どういったことを期待されて採用されたのでしょうか。

CTOなので、エンジニアリング組織の構築です。採用や組織編制です。サービス開発はもちろんのことです。

-新しい分野なのでなかなかビジネスにキャッチアップするのが難しそうですが。

理想は、現在取り組んでいるフィンテック事業領域に精通しているエンジニアですが、そこまでは会社も求めていませんでした。

フィンテック関連の専門家はいるので、彼らの力を借りて、エンジニアリングをかけ合わせれば大きいことができると感じました。

30代中盤を過ぎて思うのは、未知のものを学ぶ力と何事にも好奇心を持つことが重要だということです。

-40代を迎えるにあたってのエンジニアキャリア形成は難しそうですが、今後の目標はあるのでしょうか。

とにかく今は目の前のことを頑張るしかないですし、今頑張って結果を出すことが自然と今後のキャリアを良い方向に導いてくれると信じています。

ビジネスで成果を出すことに目を向けるべき

-エンジニアの世界では次々に新しい言語が出てきますが、どのようにバリューを出していくのでしょうか。

新しい言語が出てくるので当然キャッチアップもしないといけないです。また若い方のほうが新しい言語の習得が早いのはあります。

しかし、エンジニアの価値は特定の言語に詳しいことだけではなく、目の前のもやっとしたものをプログラミングの問題に落とし込むことだと考えます。

きちんとユーザーにとって良いものを作っていくかを考えていきますが、最終的に成果に占める割合は、プログラミング言語に詳しいことよりも、課題を言語化して、実装する段階まで持っていくところの方が重要な気がしています。

-新しいことにキャッチアップする努力はしているのでしょうか。

必要に応じてやっています。Vue.js、phpのキャッチアップやphpのフレームワークであるLaravel、herokuを本番環境でどう運用していくかといったことなど様々あります。

今だと、サービスの遅いところの高速化をどう実現していくかを考えていますね。また、ベンチャーなので、先んじて勉強して半年後や1年後に必要なことを都度提案し、導入していきます。

トレンドをウォッチしつつ、トレンドの中でこれがいいのではないかという提案をし、問題解決につなげます。

トレンドそのものに飛びついていってもキリがないので適宜、必要性と未来の変化を予測します。

要素技術の特性にキャッチアップをしていく必要はありますが、研究ではなくビジネスで成果を出すことに対して目線が向いていかないといけないです。エンジニア、特にCTOになるとビジネスにどう貢献できるかがとても大切です。

今のは一例なので、一概には言えませんが、CTOでも色々なバリューを出している人がいます。マネジメントが上手な人もいれば、ビジネス目線で提案ができる人もいる、といった具合です。

実際に会わないと企業の詳細はわからないことが多い

-転職活動の話をするとき、年俸やポジションに関してはどのように交渉していましたか。

年俸は気にしなかったですね。会社と私のお互いがいいなと思った時点で交渉はできるので。

現年収は選考が進むと聞いてくるので、最終的に入社したらこういうことをやってほしい、そのために年収はこれくらいまでは出すというのが提案されます。

提案された額が低かったのでもっと年収が欲しいと言ったら、それは今の組織体制だと厳しい、となることもありました。内定をもらった6社のオファー額は、希望を満たしていました。年収アップを求めていたわけではなかったので、現状維持で転職できました。

ポジションは絶対にCTOでないといけないわけではなかったので、新規事業のリードエンジニアからCTOまで幅広く見ていました。たまたま自分の希望する条件の会社が提案してくれたポジションがCTOだったので、今回はCTOで転職したのです。

-転職活動の際に会社を見るうえで、どのような点に注目していましたか。

4つありますね。

1点目は、会社のビジョンです。目指している具体的なものが共感できるかどうかです。具体的なものというのは、あまり抽象的ではなく、あまりに無謀すぎる夢に近いものでもなく、現実的に見て目指している方向性に共感できるかどうかです。

2点目は、サービスづくりがユーザーのことを考えているかどうかです。金儲けだけを考えている会社だとちょっと違うなと。ユーザーファーストでないとサービスは継続的に成長していかないと思います。

3点目は、ビジネス的な成長余地があるかどうかです。市場を含め今後のポテンシャルが大きい事業を興している会社を見ていました。

4点目は、会社から求められることが自分の志向や強みと一致するかどうかです。

-これらの4点をどうやって判断していったのですか。

WEBサイトを見ましたが、細かいところまでは分からないんですよ。だから、会わないと分からなかったです。

会ってみて、こういう話だったのか、ということはよくありました。特に求人に書いてある、会社が求めているものは外見からだと判別しづらかったです。

意見するときと聞き入れるときの使い分けが大事

-ベンチャーへの転職に向いている人はどのような人でしょうか。

エンジニア、ビジネスのどちらにもあてはまることですが、大手のやり方に染まりきっていないことです。レールの上でやるとか既存のルールを壊さないでいる人は活躍できません。

人間は不思議なもので、大手にいると、その手法の既存のルールから逸脱できなくなるものです。

大手企業だと若手はMTGで発言しないといったことは当たり前ですが、ベンチャーではそれは許されません。自分から能動的に提案して、問題を発見して動いていかないといけません。エンジニアにも主体性や発言はかなり求められます。

また、会社のインフラがベンチャーは整っていません。そもそも人事がいなくて雑務をしないといけなかったり、単純なデータ入力をしなきゃいけなかったり、という状況は度々発生します。

現状それらがないことを嘆くのではなく、なかったらどうしたらいいかを提案できる人が大事です。労働力の代わりに便利なツール導入したり、人が足りないなら採用したりといったことを自分から会社に働きかけることが重要です。

また、私の知人のエンジニアで、どんな状況でも気にしない人がいて、彼はベンチャーの環境が絶えず変わっていても何も気にせず、淡々と状況に適応していました。

-非エンジニアの経営者が多い日本のスタートアップにおいては、経営者の無茶ぶりが多いとは思います。どうしたらよいでしょうか。

そのような状況になるのは信頼関係が構築できていないのが問題です。とことん議論すべきですね。そうはいってもビジネスとして、社長にしか見えていない道筋がある場合もあります。

その場合は、まずやってみるのがいいときだってあります。それでもこう思うっていう自分の意見は言った方がいいです。

そうして最終的に社長の思い付きをやることになったら、とことんやってみてください。成功することもあれば失敗することもあります。

また、社長が目先のソリューションを言ってきたときに、実現したいのはこれだというのを言ってくるので、その話だとこっちのほうがいいのではと提案すると、やることが明確になるときもありました。

自分から仕掛けるほうがいいときもあるのでバランスが重要です。

加えて、社長がやりたい方向性を分かっているフリをすることや、分かろうとする努力は一体感を生むうえでも重要です。

CXOには経営者目線が必要

-CXOクラスの転職はどのようなことが求められるのでしょうか。

CXOクラスに求めるものは会社によりけりですが、当然ながら一定の水準以上になってきますね。

CXOの採用をしていたこともありますが、よくCXOクラス採用をしている人と話すのは、「○○ができないとCクラスではないよね」ということです。

会社で活躍できそうだけど、まだCXOレベルではないよねという会話は出てきます。

その会社によってCクラスに求めるものは違うので、各社が求めるCクラスの経験をもっていたら採用されますし、そうでなければマネージャー等から入社して昇進するしかありませんね。

-具体的にどのような要件がありますか。

○○事業を立ち上げたとか、○○事業を××億円まで大きくしたとか、子会社で役員経験をしたとか、そういったことです。

CTOだと、CTO経験者がいいですよね。また大手のDeNAやGREEといったメガベンチャーでマネージャーや部長を経験していた人は採用される可能性が上がると思います。

CFOは特殊ですね。投資銀行出身といった特殊な条件が求められます。

共通して言えることは、CXOになりたいならば経営者目線が必要だということです。経営者が求めていることを考えて、自分で提案できないといけません。

現役のCXOの人に会って感じることで、この会社はここが課題だなとかこういうことを考えているんだなとか、自分なりに咀嚼しておいたほうがいいでしょう。

COOの採用もしていた経験がありますが、事業を伸ばすために何をしなきゃいけないかということを面接で提案していかないといけないですね。

課題を見つけ出して、社長が見えていないことをもし提案できると、その人はCOOの候補として芽があると思います。

通常、COO面接で候補者が指摘してくる課題は、経営陣はたいていわかっています。経営陣もアホではないので分かっていないのではなく、実行できていないことが大きいのではないでしょうか。

では、課題が分かっていて解決策もなんとなくありそうなのに、なぜ実行できていないのかを考える必要があります。その実行できていない状況をどう打開していけるかを考えてほしいと思います。

口だけではなくて、実績や経験に裏打ちされた上で語れるといいですよね。

-CXOの内部登用は、ベンチャー企業では創業時を除くとあまり見られませんがいかがですか。

ベンチャーはスピードを求めているので、内部昇進を待っている余裕がありません。すぐに活躍してくれる即戦力が必要なのです。

ただ、CTOは内部登用をするケースを見かけますよ。CTO候補で入ってすぐCTOになるみたいなパターンは、アーリーステージだとあります。それでもCXOクラスは狙っていけるものではないと思います。

若手エンジニアへのメッセージ

-若手エンジニアにメッセージはありますか。

若いうちはがむしゃらにやることが大事です。そのうえで3つメッセージがあります。

1つ目は、何かを極めることです。フレームワークもあるので、Railsでサービスが簡単に作れる時代です。そのなかで、エンジニアとしてどう価値が出せるかというと、何かを極めておかないといけないでしょう。

2つ目は、本質的な設計やデータのモデリングをしっかりと身につけておくべきということです。普遍的なアーキテクチャーや基礎的なアルゴリズムを身につけていると食っていけます。言われたことだけこなしていると本質的な力が身につきません。

3つ目は、焦りすぎないことです。新しいことが出てくるからどんどんしないといけないと思いがちです。特に優秀だからこそ、できないことを何でもやろうとすると沼にはまってしまいます。そうした若手エンジニアを見てきました。

-ありがとうございました。

編集後記;

今回はCXOの中でも特に求められているCTOへの転職を成功した方へ取材を実施した。

何かの縁か当サイトがきっかけでビズリーチへ登録し、そこから出会った転職エージェント経由で転職を成功させていた。CXOクラスの方に読んでいただけて個人的にも光栄である。

CTOはマネジメントと技術者としての両面を併せ持ってスキルアップするものなので、難しい部分も多いがチャレンジングである。

ぜひ、エンジニアのみなさまにはCTOを目指してやっていって欲しいと思う。

また、CTOを目指している方は、ビズリーチだけでなく、リクルートエージェントにも登録していただきたい。多くのエージェントが在籍しているのであなたに合うエージェントが見つかるはずだ。

エンジニアの方で転職を考えている方には、DODAもおすすめしている。エンジニアの転職実績が豊富なので、様々な選択肢を得られるだろう。

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