TOEIC

会計士×英語の可能性

最近では、学生のうちに「英語」「会計」「IT」の3つを勉強しておくと、社会人になった際に周りと差をつけることができると言われることが多くなってきました。

大卒前提の話にはなりますが、高校までの間は学校や塾、予備校から与えられた課題をこなし、テストや入試で点数を取ることが良しとされています。

しかし、大学に入ってからは授業も全て自分で決めて、自分自身で何を勉強するかを決めて自ら取り組む姿勢が必要となります。

ここで、主に学生の中で最も自分の時間が取れる大学生に向けて、会計士と英語の組み合わせによるキャリア展開の可能性を述べさせていただきたいと思います。

また、会計士受験や英語の勉強も、大学を卒業した社会人やフリーターの方もこれから始めることが可能なので、大学生よりは時間が取れないかもしれませんが、この記事を見ていただいて参考になればと思います。

会計士の待遇は非常に良い

会計士は、正確に言うと「公認会計士」という専門職のことです。主に監査法人というところに多くの会計士が所属し、企業の財務諸表(第三者に公開される会社の決算書)を正しいかどうか、ミスや不正がないかをチェックしてお墨付きを与える仕事をしています。

この公認会計士ですが、近年は監査法人で会計士が不足しているため、公認会計士試験に合格すれば高い確率で大手監査法人に入所することができます。

公認会計士の平均年収ですが、厚生労働省の統計によると以下のものとなります。(2016〜2018年平均値より算定  万円未満は四捨五入)

年齢階級 年収(男性) 年収(女性)
20~24歳 527万円 277万円
25~29歳 811万円 611万円
30~34歳 839万円 700万円
35~39歳 935万円 854万円
40~44歳 977万円 825万円
45~49歳 1077万円 942万円
50~54歳 1361万円 1172万円
55~59歳 1022万円 1163万円
60~64歳 941万円 417万円

男女全世代の平均年収は926万円です。

全体的に、非常に高い給与です。上記のものは公認会計士と税理士の平均年収となっていますが、概ね差はないと言われているためここでは公認会計士の年収とさせていただきます。

対して、全ての職業を含めた日本の平均年収ですが、国税庁の統計によると以下のものになります。(平成29年度平均値より算定)

年齢階級 年収(男性) 年収(女性)
20~24歳 279万円 243万円
25~29歳 393万円 318万円
30~34歳 461万円 315万円
35~39歳 517万円 315万円
40~44歳 569万円 308万円
45~49歳 630万円 310万円
50~54歳 677万円 302万円
55~59歳 669万円 298万円
60~64歳 508万円 232万円

男女全世代の平均年収は432万円です。

上記のデータから、会計士の年収は一般人のおおよそ2倍ほどあるということがわかります。

私は会計士の年収の良さは、若いうちにたくさんのお金がもらえるというところにある思っています。

一般的な上場企業だと、年功序列の傾向が強いので若いうちの年収は低く、勤続年数を重ねていくにつれ、40〜50代で年収のピークが訪れるというケースが多いです。

上場企業でも、20代のうちはさほど年収が高くなく、中小企業との待遇の差がつくのは40代あたりで顕著になるという傾向が強いです。

しかし、上記の表から読み取ると、会計士の平均年収は20代の時点で、既に日本の平均年収の約2倍という結果が出ています。これは驚くべき数値です。

若いうちからたくさんのお金が手に入るという職は、他にはそうそうありません。人間として一番体力のある20〜30代の時期に、自分の趣味や旅行、自己研鑽に多くのお金を費やせるというのが、会計士の大きなメリットの一つであると私は考えます。

英語ができる会計士は差別化を図ることができる

では、会計士の中でもより高収入を得るためにはどのような方法があるでしょうか。

監査法人で働くと会計・監査のスキルを得ることができるため、その中での競争になります。しかし、それだけでは他の会計士とほとんど同じなので差別化にはなりません。

会計士の中でも最も差別化を図ることができるのが、英語力です。英語ができると、かなり自分の市場価値を上げることができます。

大手の監査法人などでは、海外のアカウンティングファームと連携しているので、英語でメールや電話で連絡が取れる人材が必要です。また、法人内で希望を出せば、海外赴任のチャンスも巡ってくることがあります。

監査法人から一般事業会社に転職するときも、英語力は必要になります。英語ができないと転職できないということはないですが、外資系企業はもちろんのこと、日系企業もグローバル化が進んでいるので、ポテンシャル重視の新卒採用以上に、中途採用では英語力が重要です。

転職市場の目安では、日系グローバル企業の足切りが大体TOEIC800点、もう少しハードルの高い企業だと850〜860点くらいでしょうか。900点を取っておけば、海外との仕事案件を任せられることがあるので、できれば時間に余裕のある学生のうちに900点くらいを一度取ってしまうのがいいと思います。

また、監査法人ではパートナーへの昇進条件として、TOEICのスコアを設定している法人もあります。730点くらいが、おおよその目安です。

800点や900点のようなハイスコアを取れる自信がない英語が苦手な方でも、730点は一度取っておくことを強くお勧めします。700〜750点辺りは勉強の時間対効果が高く届きやすいスコアなので、コストパフォーマンスが良いです。

しかし、TOEICの点数が高くても実際に英語がある程度話せないと少し苦労してしまうので、ビジネス英会話の練習を別にするのがオススメです。

TOEICの試験対策やビジネス英会話の練習には「スタディサプリ ENGLISH」がオススメです。オンラインで学習することができるので、とても便利です。

前述したように、出世と年収アップのためにはとにかく英語力が欠かせません。大手企業の会社員でも、実際に勉強したら英語力が伸びるポテンシャルを秘めているにもかかわらず、なかなか学習に手をつけないという方も多いです。とにかく、自ら動いて英語学習を始めるというだけで、既に差別化のスタートを切ることができるのが現状でもあります。

会計士試験と英語の両立は難しい?

前述では会計士と英語を使ったキャリア展開などについて着目してきましたが、ここではどのようにしてその二つの勉強を両立させるか、ということについて説明します。

一つの指標として、会計士の二次試験(論文式試験)合格とTOEICでのスコア900点獲得を目標としますと、まず勉強量で苦戦するのは会計士試験の方だと感じる人が多いのではないかと私は考えます。(正確には、公認会計士試験は終了考査と呼ばれる三次試験まで存在するのですが、監査法人に入所するためには二次試験までの合格が必要なので、以下、二次試験合格を会計士試験合格とします。)

会計士試験に合格するための勉強時間は、およそ3000〜5000時間が必要と言われています。1日5〜7時間の勉強を2年間続けて合格を目指すのが一般的ですが、それよりも短期間でやろうとすると1日9〜10時間勉強するペースでも最低1年間はかかります。

また、合格率は10%前後と非常に難易度の高い試験です。一発合格できなかった場合、さらにもう1年分の勉強時間がかかることになるので、合格するまでの勉強時間は非常に長いです。2〜3年で合格できれば、合格者の中で早い方であることは間違いないです。

学習スタイルとしては、会計士試験コースがある資格予備校で通学か通信で勉強するのが一般的です。合格者のほとんどが、CPA、TAC、大原という資格予備校から輩出されています。

このように、会計士試験ではかなりの時間と労力を費やし、受験期間に多くの機会損失を生むことになります

学生の方であれば大学と試験勉強の両立、社会人の方であれば仕事と試験勉強の両立でいっぱいいっぱいになりがちなので、受験期間の最中に英語の勉強を並行してやるのはあまりオススメしません。

そのため、もともと英語が苦手な人であっても、先に会計士試験を乗り切ってから英語の勉強を始めるのが良いと思います。

もとから英語がある程度得意な人は、基礎力があるので、会計士試験合格後から英語の勉強を始めてもスムーズに学習を進めることができます。まずは会計士試験だけに集中して、合格することが最も大切です。

英語は人によって学習スタートのレベル感が大きく異なるため、会計士試験よりもTOEIC対策の方が目標スコアに対する勉強時間を一概に数値化するのは少し難しいです。

参考として、TOEIC900点を獲得するための勉強時間の目安ですが、英語が苦手でほぼ初学者レベルであれば1500〜2500時間程度、既にTOEIC500〜600点レベルのある程度の学習経験をお持ちの方であれば800〜1500時間程度が必要になると考えられます。

しかし、上述した目標勉強時間からも分かる通り、英語について得意意識があろうが苦手意識があろうが、一般的に時間がかかるのはTOEIC900点より会計士試験であることは明白です。

また、会計士としての業務は、試験で学ぶ座学以上に、実際に監査法人などで仕事をして行う実務経験がより重要であるため、早く試験に合格して実務経験を積むのが一層良いです。

そのため、実務経験を積む傍に英語の学習に取り組むというのが、一番理想的な形であると私は考えます。

一番怖いのは、会計士試験の間に英語の勉強も無理に両立しようとして、会計士試験の合格率を自ら下げてしまい、どっちつかずになるということです。これだけは避けるようにしましょう。

大学1年生の方であれば、大学受験も終わったばかりで英語力も鍛えられているし、時間も十分にあります。

大学3年次での会計士試験合格を目指し、大学4年次は監査法人でバイトをしながら英語の勉強も進めて、卒業時までにTOEIC900点を取っておくのも可能です。

在学時のうちにこれだけのスペックを身につけられたら、社会人になった時にエリート会計士として素晴らしいスタートを切ることができますね。もちろん大学2年生以上の方や既卒の方でも、これから目指すには十分に価値がある資格です。

これから英語のできる会計士を目指す方へ

この記事では会計士と英語の組み合わせの魅力について述べさせていただきましたが、正直なところ、会計士試験に受かることは大学受験以上に勉強量が必要となります。

大学生であれば、周りの友人が遊んでいるのを横目に勉強しなければいけませんし、社会人であれば、平日に勉強時間が充分に取れない分を休日に返上しなければいけません。

さらに、会計士試験合格後も、会計士の実務における勉強と英語の勉強を並行して行わなければなりません。キャリアが有望なだけに、常に勤勉であることが求められます。

また、会計士だけではなく、優秀な社会人として仕事を全うするにはハードスキルの面だけではなく、ソフトスキルも重要です。

会計士の仕事は少しずつAIに代替されていく可能性が高いと巷では噂されていますが、監査業務の性質上、人と人とのコミュニケーションがあってこそ成り立つ仕事です。

これからは、事務的な作業やルーティンワークなどがAIに代替されるようになり、より質の高い業務に集中できるようになるでしょう。むしろAI参入は、会計士の業界にとって良いことなのではないかと、私は考えます。

会計士の未来はまだまだ明るいです。英語ができれば、より一層キャリアの展望が開けることは間違いないです。将来のキャリアや今現在の仕事に迷いがある方は、是非「スタディサプリ ENGLISH」を活用して、グローバルな会計士を目指すことも視野に入れてみてはいかがでしょうか。