テスト英語

英語を得点源にして慶應義塾高校に受かる方法

私は高校受験で慶應義塾高校に入学しました。今回は慶應義塾高校の英語の入試と対策についてお話しします。

今回は慶應義塾高校に高校受験で入学しようと考えている方に参考になれば幸いです。

(塾生での慶應義塾高校の通称は「塾高」と言いますが、高校受験業界では「義塾」と称する事が多いと思いますので、以下「義塾」と称します。)

 

現実的に、慶應系列高校で1番受かりやすいのは義塾

義塾には、①一般②帰国生③推薦の3つの入試形態があります。多くの人が①の一般入試での合格を目指す事になると思いますので、ここでは一般入試を前提とした説明をします。私も一般入試で合格したうちの1人でした。

一般入試では1次試験と2次試験があります。1次試験では、英数国の筆記試験(各科目60分)が課され、2次試験では面接が行われます。1次の受験生の半数程度が2次試験に進め、さらにそのうちの3分の2程度が最終的に合格します。つまり合格率は約30〜40%、倍率は3倍前後になる事が多いです。

しかし、これは私の主観ですが、面接ではボーダー付近の点数の人を落とすか落とさないかの判断が主な目的だと思われるので、1次の筆記試験で上位20〜30%に入るくらいの点数が取れれば、面接で相当やらかさない限り合格はほぼ確実であると思います。

実際、私は1次試験を受けた後「ボーダーギリギリのところかな」と感じたのですが、その後の2次の面接でかなり色々と突っ込まれて面接が長時間になったことは今でも鮮明に覚えています。(他に合格した友達で、筆記の手応えが良くて、2次の面接は5〜10分で終わったと言っていた人もいました。)

 

自分の場合は、いきなり面接の最初で逆質問を食らいました。面接は2回行われるのですが、最初の面接は先生2人と生徒1人で行われます。教室に入って席に着くといきなり「あなたがこれから質問されると思うことはなんですか?」と聞かれました。

流石にこれは想定外の出来事だったので、とりあえず何か答えなければ、と思い咄嗟に頭の中で考えて3つほど面接官の先生に伝えたところ、「ではその3つの質問に対する答えを述べてください。」と言われました。自分が考えた質問は、

①志望動機

②高校生活でやりたい事

③早稲田と慶應の違い

の3つでした。特に早稲田と慶應の違いについて熱弁したのは多分ウケが良かったと思います。中学生の頃から早慶には憧れていて早慶マニアだったので沢山語りました。

想定外の事を聞かれても黙り込んでしまったら落ちると感じたので、とにかく話題を途切らせないように何か話す事を心がけました。

 

2回目の面接では、1対1で先生とおしゃべりするような会話感覚であまり面接っぽくなかったです。私にとってはやりやすかったですし、そこでも早稲田ではなく慶應でなければいけない理由をアピールできたので、そこが良かったと思います。

ですが、まず筆記でボーダー付近を超えられれば面接は軽めで終わらせてくれて楽なので、まずは面接対策よりも筆記を頑張りましょう。

 

62 慶應志木高
61  
60  
59  
58 慶應義塾高
57 早大学院 早大本庄学院(男子)
56 早実高(男子)

 

また、偏差値はSAPIX中学部による2018年度のデータだと、58が判定基準だそうです。慶應志木の偏差値は62であって早慶最難関であること(慶應女子は除く)から、慶應の中では最も入りやすい高校は義塾であると言えます。

英語に限らず各科目の問題も、志木よりは易しい傾向にあります。(慶應湘南藤沢は高校入試では関東以外の地方出身者や帰国生しか受けられないため、ここでは割愛します。また、慶應ニューヨークについても莫大な受験費用がかかるため目指す人は多くないと思いますので割愛します。)

 

しかし、早大学院や早大本庄学院の偏差値は57、早稲田実業は偏差値56と早稲田系列の高校よりは義塾の方がやや難関であると言えます。この辺は近年の慶應人気の表れの影響があるかもしれません。

 

英語で得点を稼いで国語と数学は守りの得点で合格を目指せ

義塾では国語→英語→数学の順番で試験が行われます。この3科目の中で、比較的出題傾向や難易度が安定しているのは英語です。

過去問の対策はどの学校を受けるにあたっても必要ですが、特に義塾の英語の場合は安定して同じ形式の問題が毎年出るので過去問をやり込むだけでも本来の偏差値より高い得点を取ることが可能です。自分の努力が点数に反映されやすい科目なのは間違いないでしょう。

また、記述が少なく選択問題や空欄補充が多いので、部分点が貰えるような問題が少なく正解か不正解とハッキリ分かれるため、非常に差がつきやすいのも英語と言えます。うまくいけば高得点が狙えるということです。

 

それに対して国語は記述問題も多々あり部分点が狙いやすく、数学では最終的な答えまで出せなくても途中式を丁寧に残せば部分点がもらえる可能性があります。

しかも、国語は年度によって難易度や出題内容にばらつきがあり、数学は問題量、計算量がとても多く時間内に解ききるのはかなりの難易度です。そのため、この2つの科目で大きく周りと差をつけて稼ごうとするのはなかなか難しいのではないかと思います。正答率の高そうな、確実に取れる問題からできる限り拾っていくイメージで解きましょう。

 

 

義塾の英語の形式は文法で差がつく

義塾の英語の問題は、大問4〜5つから構成されます。平成28年度の試験まではほぼ毎年大問5つの出題でしたが、それ以降の直近3年間は連続して大問4つからの出題となっています。毎回の出題形式はほぼ同じです。

大問1が文法的な書き換えの空欄補充(9点)、大問2が文法の誤文訂正(14点)、大問3が長文読解による単語の文中空欄補充(20点)、大問4が長文読解の総合問題(本文の内容と一致する文の選択問題、選択式の空欄補充、並び替え、和訳、英訳など。57点)という構成になっています。

慶應義塾高校の英語の問題は、実はほとんどが空欄補充や選択問題であり、記述式の問題は大問4の和訳と英訳しか出ないのです(17点)。また、大問1と大問2の23点分が毎年文法問題として出題され、大問3や4の長文読解の中にも実質的に文法の問題であるものも出されるため、100点満点のうち30〜35点分は文法の知識で回答できると考えて良いでしょう。

他の早慶の英語では文法問題は2割前後の出題のため、義塾の入試は比較的文法問題が占めるウエイトが高いです。文法問題は基本的に知っているか知らないかで解けるため、努力が反映されやすい問題です。

レベルは比較的高いですが意外と基本的な事を問うてくる問題も多々あるので、ここで出来る限り満点近い点数を狙って稼ぎたいところです。特に大問2の文法問題は1問につき2点で結構大きいので、ここで落とすと合否に影響してきます。

大問4の長文の内容に関する正しい文を選ぶ問題や空欄補充も4択で、明らかに間違っている選択肢なども混ざっているので答えやすいです。

並び替えも文法の知識なので、ここも1問でも多く取りたいです。最後の和訳と英訳の問題は毎年かなり難しいものが出題されるので、ここに関しては部分点が取れればそれで十分でしょう。

 

上記の内容は、直近3年間は問題数も配点も全て同じ形で出題されているため、英語に関しては非常に対策が立てやすいです。(国語や数学に関しては勿論おおよその傾向はあるものの、英語のように全く同じ形式で同じ論点が毎年のように出題されることはまず無いです。) そのため本番での時間配分の目安も、事前に細かく決めることができます。

自分がオススメするのは、大問1と2の文法問題は10分以内に片付けて、大問3の長文読解も10分以内、できれば7〜8分以内に抑えること。そして、大問4の長文総合問題に40分ほど費やして丁寧に解くのが1番良いです。

義塾の英語の場合は、長文問題は大問3と4のみで、特に4のボリュームはかなり大きいですが3はかなり短いので、全体的に見ると他の早慶に比べてそこまで分量は多くはないかと思います。それよりも文法問題が他の早慶より非常に多いので、長文を速く読むよりも文法問題をとにかく速く正確に解く事が時間短縮の鍵となるのです。

長文を読むスピードが早くても、文法事項がいつでもパッと頭の中に出てくるレベルに仕上げられていないと他の早慶の問題は解けても義塾の問題はなかなか時間内に解き終えられません。

特に大問4に行き着くまでに40〜45分ほど残せれば、長文が速く読めない人でもある程度余裕を持って全ての問題を一通り解けるかなと思いますので、是非過去問を通じて実践してみてほしいと思います。

 

文法で差がつくということをかなり強調しましたが、ここで過去の入試からいくつか文法問題をピックアップして解説してみたいと思います。

2019年度入試の問題から2問抜粋します。

大問Ⅰ 次の各組の英文がほぼ同じ意味を表すように、各々の( )内に適切な1語を入れなさい。

1.(a) I want to visit Harajuku when visiting Tokyo.

  (b) I do not want to leave Tokyo ( ) ( ) Harajuku.

大問Ⅱ 各英文の太線部A〜Dの中から文法的・語法的に間違っているものを1つ選び、選んだ箇所全体を正しい形に直しなさい。(一部改題)

1.When I (A)was watching the World Cup match, I was so (B)exciting (C)that I (D)threw everything I had to the soccer field.

 

1問目の正しい解答が「without visiting」

2問目の正しい解答が(B)exciting→excited

となります。

1問目は、(a)の文章を直訳すると「私は東京に訪れる時に原宿を訪れたい。」となります。「without visiting」を入れた後の(b)の文章を直訳すると、「私は原宿を訪れることなく東京を出発したくない。」となります。

このように、2つの文を直訳すると少し言い回しが異なりますが、実質的な文の意味は同じであるということが分かります。このような書き換え問題が大問1で問われています。

2問目は、(b)のexcitingの原型は「excite」という動詞になります。この動詞は「(人を)興奮させる」という意味を表すので、本文のように「I was so exciting」の形だと「私は(人を)とても興奮させていた」という意味になってしまい、文章全体の流れを見ても上手く意味が通りません。

ここで、動詞exciteを受動態の形に直すことで「I was so excited」の形になり、直訳すると「私はとても興奮した」という意味になり、正しい文法的用法になります。ちなみに文章全体の訳は、「ワールドカップの試合を観戦していた時、私はとても興奮して、持っていた物を全てサッカー場に投げた。」となります。

上記の2問は、いずれも義塾の入試においては基本的な問題です。1問目の方は(b)の文章を意訳して考えないといけないので少し捻られてはいますが、文法で稼ぐことを前提に置くと正答は必須だと考えられます。このような文法問題を確実に素早く解かなければいけません。

 

可能な限り早くから受験勉強を始めて、文法を早めに固める

まずは受験勉強を始めるタイミングですが、これは当たり前のことですが早ければ早いほど良いです。私の場合は小学校を卒業してからすぐに受験を意識して勉強に取り組んでいました。

私の同級生で義塾に受かった人たちは、みんな中1か中2のうちに受験勉強を始めていて、中3の頭の時期には一通り中学で習う英語の基礎は一通りインプットし終えている印象でした。中3から始めると流石に厳しく、その時期から受験勉強に取り組んで義塾に受かった人はいなかったので、遅くても中2の夏過ぎくらいからは始めなければいけないです。

勿論早ければ早いほどあとあと楽になるので、このブログを見て義塾を受けたいと思った方は是非今すぐにでも勉強を始めましょう!

中3の夏までは部活動などもあるので1日の勉強時間は3〜4時間くらいが限度だとは思いますが、引退後の秋からは1日中勉強してください。ここで本腰入れられないと、厳しい言い方になってしまいますが合格はなかなか見えてこないです。

そして、肝心の稼ぎどころの文法についての対策ですが、中学で習う内容の文法だけでは義塾の入試には対応しきれません。

仮定法、過去完了、使役動詞、知覚動詞、分詞構文…などの様々な難解な文法論点も、高校レベルまで踏み込んでマスターする必要があります。あとは単語、熟語、ことわざなども広く押さえないといけません。

高校レベルの教科書や問題集などにも踏み込んで、文法は完璧に、語彙力はできる限り試験当日まで守備範囲を広げていきましょう。

熟語や単語に関しては、少なくとも毎日10個ずつはコンスタントに覚えましょう。覚えた語彙もしばらく経つと忘れてしまうので、1度覚えたものも1週間後に振り返り、その次はまだ1ヶ月後に振り返り、という風に知識の風化を防ぐことも大切です。

文法に関しては3年の夏か、遅くても10月頃には全ての論点を完璧にできるようにして、残りはメンテナンス程度にするのが1つの目安になるかと思います。

秋以降は長文読解対策をメインにして毎日1つは長文を読み、どんどん読むスピードを上げていき読解力を鍛えます。

ただ、義塾の入試における1番の得点源は文法なので、長文読解に力を入れすぎて文法事項が抜けることのないよう、メンテナンスだけは怠らないようにしてください。毎日触れることが大切です。

 

過去問についてですが、これも可能な限り多くやることが望ましいです。最低でも3〜5年程度はやっておいた方がいいです。

私の場合は15年分やりましたが、10年以上前の過去問は少し問題傾向も違っていたので、10年分くらいやれればやり込んでる方なのだと思います。

 

まとめ

ここまで義塾の英語の試験傾向や勉強方法などについて述べてきましたが、勿論国語と数学も同じ100点分ずつの重みがあるので、しっかり対策しなければいけません。が、1番努力が反映されやすく、稼ぎやすい科目は英語です。英語を主力にして合格まで引っ張れるよう頑張りましょう。

このブログを読まれている方の中には英語に苦手意識を感じている人もいるかもしれません。しかし、文法問題に関しては覚えて反復すれば誰でもできるようになります!まずはここで高得点を取れるように鍛えていきましょう、必ずできます。

 

おまけ:憧れの慶應生活へ

慶應義塾高校は、小学校や中学からの内部進学組、高校からの一般入試組、スポーツや芸術に長けた推薦入試組など、様々な人が交わり合う学校です。

いろんな価値観の人と出会えてとても楽しいですし、運動系も文化系も部活動が非常に活発なので大学受験を気にすることなく自分のやりたいことに打ち込めます。

最近は校舎の一部を新しく建て替えたりしていて、とても恵まれている環境で青春時代を過ごせること間違いないです。

慶應義塾大学への進学率もほぼ100%で他の系列高校よりも希望する学部に行きやすいというのも特徴であるので、進学面でも安心ですね。まるで7年生の大学のような環境だと思います!

 

この記事を読んで、もし慶應義塾高校に行きたいと思ってくれる人がいましたら、是非この勉強法を参考にして英語を武器にして合格を勝ち取ってください!