IELTS

社会人向け 最速で結果を出すIELTS勉強法

~はじめに~  筆者のIELTS受験経験

 筆者はIELTSに関してはあまり経験がない。なぜかといえば、2か月程度の勉強期間でそこそこのスコアをとることができたからだ。

 正直に言うと、筆者はIELTS自体、全く知らなかったし、そこまで力を入れて対策をしなかった。しかし、勉強しながら過去問を解くことで気が付いたある種の法則性に沿って対策を進めた結果、短期間で結果が出た。

 具体的なスコアバンドで言うと、6.5をIELTSに関する勉強を始めてから二か月以内に達成している。海外の大学院に進学するには十分なスコアなので、ある程度IELTSが得意といえるスコアではないだろうか。

筆者はそもそもTOEFLの勉強をしていていた。その途中でつまずいたので、気分転換かつ、英語力の維持のためにIELTSを受検したのがきっかけだ。

 筆者の経験上、IELTSでTOEFLと同等のスコアをとる場合、かける時間は1/3ほどで済む。

 今回の記事ではなぜIELTSではそんなに簡単に短期間で高得点を狙えるのか、そしてどのような勉強法を行えばよいのかについて記述する。

 ちなみに、筆者が受けたテスト形式はIELTSでも大学への留学を考えている人向けの「アカデミックモジュール」形式のものだった。そのため、留学や会社での派遣留学、MBA留学を狙っている人の参考になると幸いだ。

なぜIELTSがTOEFLやGMATと比べて点数がとりやすいのか

最初に、IELTSのテスト形式からおさらいしてみる。構造を知ることでTOEFLやGMATと何が似ていて、何が異なるかを知ることで現在IELTSの受験を考えていない人でも受けるべきか考えて欲しい。

(ア)         テスト構造の違い

テストの科目内容から解説すると、かなりTOEFLと似通っている。具体的にはリスニング、リーディング、ライティング、スピーキングの4つが課される。

これだけを聞くと、まるっきりTOEFLと同じだと思われるかもしれない。しかし、実際のテスト形式から、求められる技能もかなり異なる。

まず、最も違うところから述べると、ライティングの方法が異なる。IELTSでは実際に手でEssayを書くこととなる。

それに対して、TOEFLはパソコンでEssayを書く。恐らく、両方のテストの受験者は若者が主なので、パソコンになれていないということは少ないだろうが、ある程度英語力以外にもTOEFLはタイピングスキルも求められる。

大学に入学したばかりでとにかくタイピングが苦手な人や、筆記でないと正しいスペリングが思い出せない人はIELTSのライティングのほうが簡単に感じるのではないだろうか。

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また、リーディングやリスニングに関してもTOEFLはパソコンベースのテストとなっている。

それに対し、IELTSはペーパーベースである。日本人が慣れ親しんだ形式というのもあるが、何よりも下線を引くなどしてメモが取りやすい点で、IELTSのほうが簡単に感じるのではないだろうか。

最後に、テスト時間も全く異なる。TOEFLでは一度始まるとほぼぶっ続け手4時間テストを受けることとなる。

間に10分程度の休憩があるとはいえ、少し食べ物を食べるくらいで、集中力の維持が難しい

 それに対し、IELTSの場合は全体でどんなに長くても3時間には到達しない。また、出題形式もずっとパソコンとにらめっこして4時間を経過するTOEFLと異なる。

IELTSではリーディングとリスニングではマークシートを使用し、更にはライティングでは論述を行うため、実際に手を動かしている時間が長い。

さらには実際のFace to faceのスピーキングなど、TOEFLのテスト形式よりは明らかに集中力が途切れにくい。

(イ)         出題内容の難易度の違い

出題形式以外にも、問題の難易度も明らかにIELTSのほうが点数がとりやすくなっている。

TOEFLの場合、特にリスニングとリーディングでは学術的な単語が多く出てくる。しかも、TOEFLの場合はこれらの単語はあくまでリーディングの一部であって、実際の設問でない。

 要はある程度のアカデミックな単語を理解できることが前提となって、更に読解力も求められる。

それに対し、IELTSではほとんど学術的な単語は出てこない。その理由はIELTSはあくまで英語のセカンドラーナーを対象にしているためである。また、留学者の中でも語学留学や研修留学、社費留学の希望者を対象にしていることも付け加えておく。

そのため、4年間かけて海外に留学を考えていない人は圧倒的にIELTSが向いている。TOEFLで単語を学んでも確かに英語の基礎力は着くものの、アメリカ史や人類史など、普段生活では使わない内容が多すぎる。

 更に、スピーキングやライティングに関してもTOEFLは海外大学での卒業に重きを置きすぎている。

例えば、スピーキングでは聞こえた内容を要約するものと、議論に対して意見をする能力が求められる。

内容の要約は授業内容が正しく理解でき、更には言い換えてアウトプットできるかを見ている。また、議論への意見はディベートなどに参加できる能力を測っている。

しかし、これらの能力は語学留学や大学院ではほとんど必要ない。大学院や語学学校ではきちんと用意して発表をすることがほとんどで、その時の瞬発力はあまり求められないからだ。

ライティングも同様に、TOEFLでは自分の意見と、文章の要約をして同意か不同意を表す形式のものとなっている。

この形式も論文執筆を意識したもので、留学生やMBAなどの大学院生向けにはデザインされてはいない。

 要は、TOEFLは即時回答でき、かつ大学に入ってからリベラルアーツを学ぶことを想定している。それに対し、IELTSは留学生の生活上で支障がないか、専門科目についていけるかに主眼を置いている。

 より生活に則した英語を学び、しっかりと準備をして論理的に正しいことを言うことが求められるビジネス界でも学んだことを応用したいのであれば、IELTSを勉強したほうが後々にもつながる。

リスニングの特徴と勉強法

(ア)         リスニングの特徴

ここからはリスニングの形式と勉強法について解説していく。IELTSのリスニングの特徴としては様々な形式の問題が出ることと、意外とリーディング力も問われることが挙げられる。

まず、IELTSのリスニングは会話文や物語分だけでなく、地図の穴埋めや図表読み取りといった、少しTOEICのリーディングと形式の似た問題も出題される。

問題の出題内容としてはTOEICに近いのだが、スピーキングのスピードとしては全くTOEICに近くない。むしろTOEFLに近いスピードで出題され、ネイティブスピーカーの実際のスピードに慣れておく必要がある。

また、スピーカーが欧州系の学校への留学を前提としているテストだけあって、アメリカ系の英語というよりも、イギリス系の発音であることが多い。

微妙な英語の違いについてはここでは深く説明しないが、初めてリスニングを聞く時にはそのアクセントの違いに面食らってしまうことも多いので、リスニングCDであらかじめ対策が必要となる。

リスニングに関してはIELTSのレベルはTOEICとTOEFLの中間ぐらいであり、理想としては両方のテスト形式になれていることによってIELTSで高得点が期待できる。

事実、私の場合もリスニングセクションが全てのセクションの中でも最も簡単に感じた。リスニングであれば集中が持続しやすい上に、単語もTOEFLほど難しくないためだ。

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更に、親切なことにIELTSでは各設問の後に回答時間まで設けられている。この形式はTOEICとよく似ている。

ただ、気を付けて欲しいのはIELTSの場合、設問でTOEIC以上により細かい数値や状況の詳細を聞かれることが多い。TOEICの場合は物語の大枠を掴めていれば答えられるものが多いのに対し、IELTSは逐一細かくメモを取っておかなければいけない。

細かい情報までキャッチするためには、リスニングで聞いた内容を正確にメモを取る能力が求められることは言わずもがな、リスニング音声が流れる前に事前に資料をしっかり読んでおき、何が聞かれそうかを先読みする能力も重要となる。

(イ)          リスニングの勉強法

 リスニングの大枠に関しては理解できたと思う。その中でもIELTSで効率的に得点を残すには、図表や地図の読み取りに関する問題と、複数人、または一人が会話する問題を対策することでスコアが上がる。

 まず、図表の読み取り系の問題に関しては、特段、使えるテクニックはない。点数を上げるためにはひたすら問題を解くことが近道となる。

 この問題は英語力を問う以上に、グラフを読んで、複数ある選択肢の中から正しいものを選択する能力が問われる。英語力よりもどれだけ多くのグラフを読み取ってきたかのほうが圧倒的に点に直結する。

 問題をとにかく多く解くためには、以下の問題集をおススメする。本来、この問題集はテスト直前の仕上げとして利用することを意図して作られている。

 ただ、IELTSはTOEICやTOEFLと比べてとにかく慣れが必要なテスト形式なので、私個人の意見としては、たとえ問題の解説は少なめであっても、とにかく多くの問題を解くことができる以下のテキストを勧めたい。

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 また、図表読み取り以外にも複数人での会話に関する問題も対策をする必要がある。

 こちらのパートで出題される単語のレベルはそこまで高くなく、TOEFLの受験用に勉強をしている人はどこまで対策がいらないだろう。

 ただ、TOEICしか受けたことがない人は要注意である。特に、IELTSのリスニングの中でもセクション4はプレゼンテーションを聞いて、設問に答える形式である。

 TOEFLを受けている人は長い文章を聞いてメモを取るスキルが身に着いていることが多いが、TOEICではそのような問題形式はない。

そのため、初めてIELTSを受ける、またはTOEICしか受けたことがない人は長文を聞いて大事そうな部分を抜き出し、かつ要約するスキルを磨くことが重要となる。

 そのためにはIELTS専門の対策本を使用するか、それ以外の方法でプレゼンテーションを聞くことを推奨する。

 先に挙げた本でも対策できるが、以下の本のようなニュースCDを聞くこともかなり有効だ。世界のニュースを英語で学べるというだけでも渡航後に役立つため、是非この機会にリスニング能力を底上げして欲しい。

[CD&電子書籍版付き]CNNニュース・リスニング2018[春夏]

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 リーディングの特徴と勉強法

ここからはリーディングパートで効率的に点数をとれるようになるための方法を解説する。

(ア)          単語勉強法

リーディングパートに関しては、TOEFLというよりはTOEICに問題形式自体は近い。そこまで極端に長い文章は出題されず、500 wordsくらいの短い文章で、更に適語補充などもあるからだ。

形式はTOEICに似ているといったが、単語自体のレベルはTOEFLのほうが近い。アカデミックな単語は出題されないが、それ以外の動詞や形容詞は殆どTOEFLのレベルと変わらない。

そのため、まずは単語をある程度理解できるようになっていないと文章を読むことすらままならない。

ライティングパートやスピーキングパートでもある程度のボキャブラリーが要求されるので、この際、単語をしっかり学んでからリーディングに挑もう。

基礎を固めるのであれば以下の本を使用することを薦めたい。単語だけでなく、熟語も1000種類以上封入されており、更に各単語の例文も音声データ化されている。

そのため、一般的な単語帳以上の豊富な単語数と、移動時にリスニングができる点を兼ね備えている。特に忙しい社会人はこの一冊をこなすことでリーディングセクションレベルの単語は網羅することができる。

IELTS必須英単語4400

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(イ)          長文系リーディング勉強方法

長文系のリーディングでは、IELTSではTOEICとTOEFLの中間ぐらいのスキルが求められる。

 中間とは、TOEICのように効率よくキーフレーズを探し出す能力と、TOEFLのように全体を読んで論理的に文章を理解する能力だ。

 リーディングの量自体もTOEICとTOEFLの中間ぐらいの量で、TOEICでは300words、TOEFLでは800wordsくらいなのに対し、IELTSは前述のように500words程度だ。

 文章の構成もこれまた二つのテストのハイブリッドのような形式をとっており、長文が段落ごとに切られている点ではTOEICのようで、設問は長文の大意や文章の要点など、TOEFLで聞かれるようなことが聞かれる。

 対策としてはTOEICのように文章を早くスキミングし、重要な単語を抜き出せるような能力と、論理的に文章を読んで大意を把握するTOEFL能力の両方を鍛える方法もある。

 ただ、この二つは一朝一夕では身に着かないので、両方を行おうとすると時間がかかる。そのため、筆者としては文法力を伸ばし、文章の流れやキーセンテンス、パラフレーズを抑える能力を培うことが効率的だと考える。

 IELTSの教材でキーセンテンスやパラフレーズを見抜く能力を培うためには長文をとにかく解くことが重要である。ただ、難点として多くのテキストは4パートが網羅され、リーディング問題が少ない傾向にある。

 その点、以下の教材は内容が難しいだけでなく、多くの問題が載っている。解説もしっかりなされている上、何よりIELTS公式の問題集であり、かつ本自体も英語で書かれているため、日本語のテキストよりも圧倒的にリーディング要素が強い。

Reading for Ielts (Collins English for Exams)

Reading for Ielts (Collins English for Exams)

(ウ)          穴埋め、特殊形式問題勉強方法

このセクションでは要約能力が求められ、かつ素早く文章をスキミングする必要があるという、IELTS独自のセクションだ。

しかし、このセクションは特別な対策は必要なく、今まで記述した対策を行ってくれば、あとは形式になれるだけで高得点が狙える。

IELTSを受検したことがない人のためにざっと概要を説明すると、このセクションでは長文の横のサマリーが設問として設定されている。そして、そのサマリーが虫食いになっており、そこに長文から適切な語を当てはめるという形式だ。

 つまり、長文を読む点ではTOEICとTOEFLと共通しているが、適当な語を抜き出すという新しい要素が加えられている。

 TOEFLとTOEICでは大意把握のみが求められるのに対し、IELTSではこのように単語単位で適切なものを文章から抜き出さなければいけないため、やや特殊な問題形式となっている。

適切な単語を抜き出すためには文章の読解力も必要だが、それ以上に求められるのは文法力だと筆者は考える。

なぜなら、穴埋めの前後の文章から探すべき単語がどういう意味で、何を修飾しているか、更に簡単な例だと動詞なのか名詞なのかを文法的に分析すると、穴埋めにかかる時間がぐっと短くなるからだ。

そのため、IELTSで穴埋め問題を対策する場合は先に述べたようなパラフレーズやキーセンテンスを適切に捉える能力を鍛えた後は、文法を見直しながら実際に多くの問題を解くのが良い。

 実際の形式に近い問題を解くためには今までのように各セクションの専門対策書をこなすのもいいが、IELTSが公式で出しているテキストを使うのが良い。

 特に穴埋め問題は日本語のテキストではやや簡単に作られている傾向があるので、多少難しくとも公式問題を解いた方が本番で楽に感じる。

Cambridge IELTS 11 Academic Student's Book with Answers with Audio: Authentic Examination Papers (IELTS Practice Tests)

Cambridge IELTS 11 Academic Student’s Book with Answers with Audio: Authentic Examination Papers (IELTS Practice Tests)

 ライティングの特徴と勉強法

TOEFLでも出題されるライティングだが、IELTSでも同様の形式の問題が出題される。

ただ、TOEFLは二つの問題の内の一つはかなりリーディング要素が強く、単なる文章の要約に過ぎない。その点、IELTSでは自分の意見を短時間で生成し、表現できるかというやや異なったスキルが求められる。

また、TOEICのみを受けてきた人にとってはかなり困難なパートになると思う。理由は単純にTOEICではライティング能力は全く求められないからだ。

同様に、スピーキングパートもTOEIC受験者にとってはかなり難しいパートになるはずだ。

そのため、TOEFL受験者はライティング、スピーキングパートは後回しでいいが、TOEIC受験者が真っ先に手を付けるべきはライティングとスピーキングパートとなる。

(ア)          IELTSライティング task1 対策

IELTにはライティングでも二つのパートで分けて出題される。一つ目のパートはtask1といわれ、かなりIELTSの独自色が強い。

このパートに関してはTOEICやTOEFLで高得点がとれていても対策が必要な科目となる。問題の難易度自体はそれほどでもないが、何より形式が得得なため、筆者も最初に受けた時は面食らってしまった。

IELTSの最初のライティングパートでは図やグラフの構造を英語で説明する問題が出題される。この形式の問題は紋切り型の問題であり、ある程度の慣れが必要だが、経験を積めば簡単に答えられるようになる。

その一方で、非ネイティブでは英語でグラフを説明する機会などほぼないし、受験勉強などで目にしたことはあっても自分で説明を書いてみることなどなかったのではないか。

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そのため、対策をせずにテストを受けると一切歯が立たないパートである。そのような事態を避けるためにはライティングパートで使えるフレーズを勉強し、そのフォーマット通りに本番でも書くことが最も効率的である。

ゼロからIELTSのライティングを学びたい人には以下のテキストをおススメする。全てのパートが網羅されているため、一つ一つのパートに対する問題数は少ないものの、基礎からみっちり解説が載っているので、IELTS初学者には最適だ。

Improve Your IELTS Writing Skills

Improve Your IELTS Writing Skills

この問題集でtask1で出題されるグラフに関する問題や、図表に対する対策は一度コツを掴めばすぐにスキルアップが望めるため、早急にスコアアップが必要な人はすぐに取り掛かるといいだろう。

(ア)          IELTSライティング task2 対策

Task2はtask1と比べるとかなりオーソドックスな問題が出題される。

特にTOEFLの受験経験がある人にとってはさほど問題にはならない。TOEFLのほうが求められる語彙レベルも高いし、時間もタイトなので、TOEFL受験者はあまり対策を考えなくてもいいパートかもしれない。

一方で、TOEICしか受けたことがない人は初めてしっかりと文章全体の組み立てを考えて論文のような形式で決まったお題を記述するのではないだろうか。

そのため、ここではTOEIC受験者や初めて形式的に英語で自分の意見を表明するような文章を書く人向けに解説を行う。

IELTSのライティングはTOEFLのように要約を行うようなものではなく、多くの場合は何らかの議題に賛成か、不賛成かを表明することが多い。

その場合、私は大抵不賛成の立場をとる。なぜなら、賛成意見の理由を記述し、それに対して反論を書くという方法がとれるからだ。

 出題される内容としては例えば「スマートフォンは生活を豊かにしたか」や、「戦争がなくなることはあるか」といったように比較的最近の話題から、どんな時代でも議論されるような内容であることも多い。

 いずれにしろ、明らかにどちらが優勢という問題は出題されないので、基本的には反論をしたほうが肯定意見を書いてから反論ができるため、文字数に困らない。

 そして、ライティングtask2でスコアを伸ばすのであれば、テンプレートを覚え、テストでもその形式で書きだすことが最も労力を使わず、かつ高いレベルでスコアが安定する。

 テンプレートとは、論文を書く際のある程度のお作法のようなものだ。具体的にはイントロダクションから始まり、ボディを多めに書き、クロージングするというものだ。

各パートの長さはその時の設問や自分のアイデアによって左右されるが、ある程度は決まったフレーズで決まった形式で書くことをおススメする。

 テンプレートを覚えるためにはネイティブに添削してもらうか、受験塾に通う等するのも一案だが、IELTSではそこまで高度な言い回しが求めれないため、独学で学ぶので十分だ。

 特にライティング関係のテキストの中でもライティングのお作法について詳しく解説しているテキストを紹介しておく。以下のテキストで論文の書き方の基礎から、キラーフレーズまで学んでほしい。

このテキストではこのような書き方をすれば何点ぐらいが狙える、というようにいくつかの模範解答で比較もできるので、自分のライティング力では難点が狙えるのかの目安としても使える。

Target Band 7: Ielts Academic Module - How to Maximize Your Score (Japanese Edition)

Target Band 7: Ielts Academic Module – How to Maximize Your Score (Japanese Edition)

 ただ、気を付けて欲しいのはしっかりと250wordsを実際に書き出してみることである。IELTSではTOEFLと異なり、Wordの制限が厳密にされており、250wordsより少しオーバーしたくらいで辞める必要がある。

TOEFLでも字数制限はあるものの、文章校正力といった点は採点に影響しないため、オーバーして書いても多少少なくても大丈夫なようになっている。

それに対し、IELTSは少なくとも250wordsという指定はあるものの、300words以上書くと構成が上手くできていないということで減点になってしまう。

 そのため、手を動かして各段落にどれくらいの分量を詰め込むのが適切かを覚えるために、週一回でもいいのでしっかりと紙に書き出す練習をしてほしい。

 スピーキングの特徴と勉強法

IELTSではスピーキングテストの形式もTOEFLとは大きく異なる。違いとしてはIELTSではより「会話力」が求められ、単なる要約能力や意見を述べるTOEFLよりもとっさのアドリブ力が求められる。

まず、TOEFLのスピーキングセクションの内容から整理してみる。TOEFLのスピーキングセクションでは、ひたすら設問に対して要約を行うか、自分の意見を述べるのみとなっている。

更に、機械への録音という形式なので、かなりそのやり方に慣れるまでは話すリズムが掴みにくい。

それに対し、IELTSでは実際に面接官を前にして話すこととなる。機械相手に話すのと、人間相手に話すのでは得て不得手もあるだろうが、厳密に話す時間を区切られているTOEFLよりはある程度時間に融通が利くIELTSのほうがゆっくり話せる点で非ネイティブスピーカーには向いていると思う。

また、問題もTOEFL以上に固定化されている。出題される内容は自己紹介・挨拶、スピーチ、ディスカッションと決まっており、特別な語彙力も求められないので、ある程度話し方を練習しておけばそれをあてはめることができる。

問題の種類順に対策方法を述べていくと、最初の自己紹介では家族の話や現在の職業、学校生活などについて聞かれる。聞かれる内容については毎回ほぼ変わらないため、ここのセクションはたいして問題にならない。

最も対策が必要になるのは二つ目のスピーチパートである。ここではある程度の論理性と即興で論理を組み立て、更にそれを英語で発表するスキルが求められる。

テーマに関してはどこまで難しいものではなく、日常生活での対応方法などを発表するだけだ。例えば「外国人を観光に連れて行くならその行先は?」という感じでなぜそこか、いつ連れていくのか、などを発表する形式だ。

スピーチセクションは自己紹介セクションよりも出題範囲が圧倒的に広いものの、問題集ではある程度対策方法や例題がまとめられている。多くの問題を解くことで即興で答えられるようにしよう。

ディスカッションセクションではスピーチセクションに対して深堀がなされる。そのため、スピーチセクションでの回答の精度がディスカッションセクションにも大きく影響してくる。

ディスカッションセクション自体の対策も大事だが、スピーチセクションでなるべく多くの要素をあげ、つっこまれるだろう部分を多く作っておくことで1パートに対して深く突っ込まれることは無くなる。

やはりスピーチセクションに注力し、それ以外の2つのパートはスコアが伸びなかったら対策するくらいで十分だろう。

テキストとしては以下のテキストを勧める。CD付で、各セクションの実践的な例が載っているので、10日もあれば形式になれ、好スコアを期待できるような実力をつけることができる。

IELTS Speaking: Target 8 bands in IELTS Speaking

IELTS Speaking: Target 8 bands in IELTS Speaking

意外と重要なことだが、IELTSではスピーキングのテストだけを別日程で行うこともできる。そのため、筆記試験の日はスピーキング以外の3セクションに力を入れ、テストぎりぎりまで対策を市、スピーキングだけ別日に万全の状態で臨むこともできる。

本当にスコアを上げたい人は別日に試験を受けるのも間違った選択ではないと思う。

 

  1. 取れるようになりたいスコアとその時間

IELTSは徐々に国際的にも認められてきている。受験者数もどんどん増えている上、海外大学でもIELTSを編入や留学要件に含めるところも急増している。

では、他のテストと比べて日本人向きといわれるIELTSだが、実際にどれくらいのスコアが求められ、どれくらいの期間を要するのだろうか。

IELTSと他のテストを比べるのであれば、まず英検と比較してみるのがわかりやすい。なぜなら、両テスト共にスコアや級が語彙力を基準に設定されているためだ。

日本人は最初にIELTSを受けるときには大学生や社会人の場合、5.0前後を記録することが多いという。その理由としてはスコア5.0では4000から5000語ほどのボキャブラリーが求められ、これは英検で言うと二級に相当するという。

二級というと受験英語のレベルに近いため、平均的な日本人の英語力を反映しているということでIELTSの点数はかなり正確に日本人の英語力を反映しているといえる。

同様に、IELTSでの6.0は英検準一級レベル、7.0は一級レベルといわれる。7.0があればアメリカやイギリスのトップの大学院に進学できるレベルなので、学生での留学であれば6.0、社会人留学であれば6.5、理想としては7.0が欲しい。

6.0であれば英検だと8000語程度なので、半年も勉強すれば目標に手が届く。一方で、7.0は英検一級レベル、つまり15000語が求められる。

7.0を達成するためには一年半ほどかかるため、やはり6.5を狙って一年ほど勉強し、更に留学までの準備期間で7.0まで上げるのが現実的ではないだろうか。

 

~おわりに~  社会人生活でIELTSが活きる場面

IELTSはTOEICよりは大学で学ぶことを想定して作られているものの、TOEFLほどは学術用語を求められない。

 そのため、普通の語学留学では飽き足らず、しっかりと現地で勉強をしたい大学生に向いている。

 また、社会人であっても学術用語まではいらないが、大学受験レベルの英語だけでなく、しっかりとビジネスで使える言い回しや、稚拙でない表現を学びたい場合にはIELTSが活きる場面が多い。

 かつてはIELTSでは90日間一度受験をしたら再受験できないルールがあったが、今では撤廃されている。

 時間のない社会人が短期の準備期間で海外留学をするのであればIELTSを選択して欲しい。